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冠山から恐羅漢山へ縦走
【期 日】2014年3月15日(土)〜16日(日)
【メンバー】H
【地形図】安芸冠山、野入、戸河内、三段峡 1:25,000地形図
【ルート】
汐谷登山口〜冠山〜沢を渡渉〜広高山〜P1121〜八郎川〜P1109〜三坂山の西のピーク〜小郷山〜P1114〜御境峠〜五里山〜京ツカ山〜横川越〜焼杉山〜旧羅漢山〜恐羅漢山〜二軒小屋

 広島県の山々で長い距離の縦走ができ、縦走の両端にそこそこのボリュームのある山を地形図で考察してみると、冠山(地形図は図葉名に安芸冠山、地元では吉和冠山と言うらしい)と恐羅漢山との縦走が長くて面白そうだ。
 縦走に際しては国道488号や林道が山脈を横断しており、やや興醒め感は否めないが、西中国山地自体が里山であるので仕方がないところだ。
主尾根近くまで林道が多くあり、エスケープには事欠かない。
縦走に際しての交通手段が問題だ。今回は冠山汐谷登山口までは自家用車で行き、下山後の二軒小屋からはタクシーかヒッチハイクで戸河内まで出て、そこから町営バスと高速バスを乗り継ぎ吉和SAバス停で降り、約3kmを歩いて冠山汐谷登山口まで移動する計画とした。
朝4:30に自宅を出発。戸河内ICを過ぎると、雪が降っている。汐谷登山口への道路が狭くなってすぐの分岐点の広場に駐車。
 
【行程1日目】行動時間 11時間40分 天気 晴時々曇り(冠山、広高山間は時々ガス)
汐谷登山口6:20〜7:05分岐7:10〜8:55冠山9:05〜9:30沢を渡渉9:40〜10:30広高山10:40〜P1099 11:40〜P1121 12:30〜P1048西鞍部北西の橋(八郎川)14:15〜P1109 15:00〜P1132 15:40〜三坂山の西のピーク16:20〜P1059 17:00〜17:35小郷山17:40〜18:00 P1114
 
汐谷登山口から冠山へ
支度して6:20に出発。空は曇っている。雪の積もった林道を歩き、左岸に渡る橋からは登山道となる。左岸を緩く登り詰めていくと、分岐に着いた。


この時点で20cmほどの新雪が古い雪の上に積もっている。
分岐で橋を渡り、広く浅い沢を登り詰めて行くが、道は雪で完全に埋まり判らない。
しかし赤テープやピンクの目印が頻繁にあり、進路は問題ない。
ワカンをしていても深いところでは膝下まで潜り、歩く速度は捗らない。
やがて広い鞍部に出て、ここから尾根状を少し進み、尾根を右に巻き気味に進む。
冠山の山頂が迫ってきてが、山頂部は時折ガスで霞がちだ。浅い源頭部まで来ると、さらに雪が深くなり、同時に目印も判らなくなった。
どっちみち登山道は完全に雪に埋まっているので、気にせずそのまま上方に向かう。
綺麗なブナの大木が並んでいる斜面をやや右寄りに斜上し、右の稜線に一旦でてすぐに今度は左に巻き進む。
傾斜が少し落ち着き、どんどん巻いて右に旋回して雪庇を欠き切って尾根の真上に乗ると右に20m進んだところが山頂だった。
山頂にはガスが掛かっていないが、風があり、西の稜線はガスで見えない。


冠山から広高山へ
寒く、景色も望めないので、10分弱で山頂を辞す。
新雪ラッセルで計画よりも1時間以上時間が掛かっている。先の県境の山はガスで見えない。そこで大回りの県境ルートの予定を変更し、直接広高山へ向かうことにする。
冠山頂より南西に200m進んだところで稜線を離れ、西に向かって斜面を降りる。
ブナの森が綺麗だ。やがて前方に沢が見えてくると、進路をやや北に採り、標高1,140m地点で沢を渡る。
この沢が思ったより厄介で、雪で埋まっているものと想像していたがしっかり川は流れている。両岸が1.5mほどの垂直の雪壁になっている。
切り崩してステップを作らないと河床に降りられない。渡った先で今度はうまく壁が登れない。場所を変え、ピッケルでステップを刻み何とか左岸に這い上がった。


ここからは10m登り緩い斜面に出ると、そのまま水平にトラバースして進む。
新雪で一歩一歩足をとられ早くは歩けない。やがて県境の鞍部が見えてきて、最後20mほど高度を稼ぐと標高1,180m弱の広い鞍部に出た。狙い通りだ。しばし休憩。
さてここからは忠実に県境稜線を辿ろう。
小さなコブを2つほど越え、広高山に取り付く。やっと晴れ間が出だして、明るく綺麗な光景になってきた。
20cmほど沈むので歩行は捗らないが気持ちいい。
南の肩にザックを置き、空身で広高山へ。


途中、冠山が樹林の合間から望め、美しい。
広高山山頂は雪で埋まっているのか標識は見当たらない。
 
広高山から八郎川源頭へ
肩からは右手に浅い沢を望みながらやや急下降。降り着いた鞍部からは小さな比高のアップダウンを繰り返す。支尾根が左右に張り出し、よく地図を読んで快調に進む。
1,099m標高点の先の右手は浅く広い地形で明るく気持ちいい。
P1,122は植林の中で薄暗く陰湿。その先北東へ続く尾根は幾本にも分れ、植林中で見通し無く進路採りが難しい。尾根が平坦になると青い県境の青いプレートが木にあった。
さらに細かなアップダウンと進路が右に左にと小刻みに変わる。P1060あたりからは右手に八郎川を挟んで遠く五里山と背後に辛うじて旧羅漢山方面が望まれた。


P1002から先で右側より林道が迫り、970m鞍部で稜線に達している。林道は地形図に載っていない。稜線はこの先植林が多そうで、辿っても面白そうに無い。八郎川を挟んで北向いのP1109から垂下する尾根に乗り換えることで西側の県境稜線をショートカットすることにした。林道を辿り、広い植林中の鞍部と一番比高の無い標高950m弱で八郎川を渡って三差路となる。
 
八郎川源頭から三坂山の西のピークへ
ここから真北に進路を採る。最初急な植林の斜面を登るとまた林道に出た。この林道は尾根の東に並走しているようだ。しばらく辿って左手の尾根に乗り移る。
P1109からや自然林も混じる。午後に日差しでだんだんと雪が腐り、深く沈むようになり、
歩く負荷が大きい。また気温が上がり、湿気の多い雪で靴下が湿って不快だ。
緩いアップダウンを続け、三坂山の西側のピークに着く。
ここから東に見る三坂山も植林主体のようでいまいちだ。
しかしところどころ大きな天然杉や自然林も残されている。


三坂山の西のピークから小郷山へ
ここまで、地形図の植生マークと合致しない場合が多く、植林の部分が地形図で見るより多い。
このピークも植林で面白くない。その先、東西に等高線が走る鞍部は掘割の跡のような形状がある。
2つ3つ小さなコブを越え、小郷山三角点から伸びる緩い頂稜の一角に着いた。
振り返ると歩いて来た県境稜線と三坂山や大神ヶ岳の特徴ある形が望める。


1121.3m三角点に辿り着くと五里山や北側の風景が広がった。
五里山方面は冴えない色をしている。
西の安蔵寺山方面は逆光で見づらく写真にならない。
今日の行動時間は既に11時間を超え、久し振りにハードな山行となった。雪の状態が良ければ2〜3時間は早かったような気がする。
木に小郷山の名前のプレートが巻いてある。


小郷山から1,114m先の泊地まで
時間は相当推しているがもう少し進行することにする。
山頂から少し戻り東に下る。若干藪が出てうるさいがつかの間。
ひとつコブを越えて、P1114に着く。
この先僅かに下った標高1090m地点で行動を終える。周りはブナ林だ。
北西から少し風が当たるがテントは平坦で快適だった。
ただし、北にある高圧鉄塔が風に共鳴し、一晩中不気味な音がしていつもと違った一晩を過ごした。
 
【行程2日目】行動時間 7時間50 天気 晴時々曇り
 P1114 6:20〜御境峠6:40〜7:50五里山8:00〜8:50 P1158 9:05〜京ツカ山9:30〜9:55 P1168 10:05〜10:35横川越10:50〜11:40焼杉山11:50〜13:00旧羅漢山13:15〜13:35恐羅漢山13:45〜14:10二軒小屋
 
1,114m先の泊地から御境峠へ
5:10起床、6:20出発 今日は朝から空が霞んでいる。樹林越しに日の出を眺めすぐ鉄塔
下に着く。ここから15分余りで御境峠へ駆け下りる。広島県側は除雪され、1台車が駐車。


御境峠から五里山へ
峠から東に車道を200m弱辿り、屈曲点で尾根に取り付く。
尾根に出たところに鉄塔がある。
さてここからはしばらく緩い勾配の広い尾根を単調に進む。雪は昨日よりは潜らず、歩行は捗る。やがて進行右手の広島県側は植林が続き、島根県側は明るい自然林が続く。
五里山はピークが複数あり、どれが山頂を指すのか分からない。
やがて樹木が低くなり、周りが見渡せる高原状となる。
標高1130mのだだっ広いピークを五里山と仮定して休憩。
昨日辿った山並みは相当霞んでおり、天気予報からの想像とあわない。
残念ながら冠山は霞んで見えず。ひょっとしてPM2.5の影響だろうか?
晴れてはいるが冴えない空の色だ。
 
五里山から京ツカ山へ
五里山からの下りで県境よりひとつ北の小尾根を下る。ここは何故か木が無く、真正面
1158の大きな山体がよく眺められる。


この尾根をさらに下り、鞍部手前で県境尾根に復帰。
緩やかな登りを続け、だだっ広いP1158の西の肩に出ると、細く疎らな木々の間を進む。


1158でしばし休憩。この先は自然林が勝り、広島県側にもブナの綺麗な林が続く。
緩い下りでひろい鞍部に着く。ブナの鞍部を過ぎてまた緩い登りで京ツカ山の三角点だ。
だだっ広く、ここも眺めが良いが霞んで周りの山々は冴えない。十方山も逆光に霞む。
 
京ツカ山から横川越へ
京ツカ山の北東の二重山稜状になったところは大きめのブナがありいい雰囲気。


眺めよく広々とした台地状を東にゆったり登り、京ツカ山三角点よりも高いP1168
ここでも長めに休憩。このピークで進路は真北に振る。


降り着いた広い平坦な尾根からは島根県側が植林となり、植林と自然林との境をアップダ
ウンを繰り返し徐々に高度を下げて横川越へ。ちょうど峠に降り着く前に向かいから6
のパーティがこちらに向かって下ってきている。
横川越にそのパーティと同時到着。
少し山の話をし、一緒に休憩。車を御境峠に廻しておいて、もう1台を二軒小屋に停め、
恐羅漢から縦走中とのこと。(後で分かったが広島山岳会の方たちのようだ)
 
横川越から焼杉山へ
さて、ここから先は6人パーティのトレースがあるので、足が雪に沈まず大いに助かる。
忠実にトレースを辿って高度差200mを頑張って焼杉山へ
旧羅漢山がかなり大きくなってきて今回の縦走は達成したようなものだ。


ブナの木と大杉がところどころに立っていて、いい雰囲気の山になってきた。
南北に長い頂稜の焼杉山は見晴らしよく、以前登った広見山や半四郎山を西に、十方山を
東に、旧羅漢山を正面にと山々に囲まれたいい位置にある。
 
焼杉山から恐羅漢山へ
1201先の広いたわみを過ぎてからは、トレースは登山地図の県境分かれに向かわず、
緩い斜面を左にトラバース気味で進む。そのまま真っ直ぐ旧羅漢山へと続いているようだ。
長い登りの末、旧羅漢山に着いた。
踏み跡が一気に多くなり、この山までは大勢の登山者があるようだ。
山頂の少し先で恐羅漢山を正面に仰ぎながらしばらく休憩。

空はいつしか曇り空となっている。
旧羅漢山からは一旦下り、ゆったり上りなおして20分ほどで誰もいない恐羅漢山山頂へ。
初日はラッセルに行程が捗らなかったが今日は挽回し、冠山からの想定時間ぴったりで
冠山から恐羅漢山へ縦走が達成できた。


恐羅漢山から二軒小屋へ下山
10分ほどして大勢の登山者やスキー客が登ってきた。
賑やかになったところで山頂を出発。
5分でリフト山頂駅へ。そこからスキー場の端を早足で駆け下る。
どこに下りるか思案したが、登山者が駐車しそうな上のほうの駐車場目指して左寄りに下
る。
スキー場から戸河内までバスが無く、帰りはタクシーかヒッチハイクを計画しているの
だが果たしてどうなることやら?
山頂からわずか30分弱で無雪期の登山者駐車場に着いた。
10分ほど休憩。駐車場には登山者の姿は見えない。
 
下山後の移動
スキー帰りの支度をし始めた夫婦の方にこちらの事情を話してみる。
すると戸河内ICまで快く送って頂けることとなった。
いろいろ話をすると、福山市在住の方で、日帰り登山もあちこち行かれているとのこと。
中国地方に山に詳しく、私は偶然にも登山者に声を掛けていた。
冠山からの縦走はすごいといたく感心されていた。
戸河内の道の駅で降ろしていただいた。
「今度はあなたが困った登山者を見かけたら乗せてあげて」と言っていただき、いつも
何故かいい人に出会う。本当に出会いに感謝!
町営バスで筒賀PA近くの伊保地橋バス停へ。そこから筒賀PAに移動し、高速バス益田
行きに乗り、吉和SAバス停下車。約3km夕暮れの集落を歩いて汐谷駐車地へ戻った。
 
久し振りの長い縦走で充実した山行となった。


 
posted by: 管理者 | 里山 | 19:23 | - | - |-