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常念乗越から中山、赤沢山へ
【期 日】2014年9月13日(土)〜15日(月・祝)
【参加者】H
【地形図】1:25,000地形図 穂高岳、槍ヶ岳
【ルート】
一ノ沢登山口〜常念乗越〜一ノ俣谷下降〜標高2,115m〜中山乗越(⇔中山へ往復)〜二ノ俣谷・峠沢出合〜標高1,860m〜赤沢山東面のルンゼ登行〜最低鞍部(⇔赤沢山へ往復)〜西岳ヒュッテ(⇔西岳へ往復)〜殺生テント場〜槍ヶ岳山荘〜新穂高温泉
 


梓川の最上流域で槍ヶ岳と常念岳に挟まれたエリアに、中山と赤沢山の二つの山がそれぞれ主稜線から離れた位置にあり、槍・穂高連峰の風景が素晴らしそうに地形図から想像でき興味が湧く。
そこで、これら二山を同時に登ろうと計画した。中山へはその昔、槍ヶ岳への登路とて辿られていたルートで中山乗越に登りそこから中山へ往復。
中山乗越からは二ノ俣谷へ一旦下って、赤沢山と西岳の間の最低鞍部に突き上げるルンゼを二ノ俣谷出合から標高差740mを詰めて中山と赤沢山を繋ぐ最短コースだ。
前夜広島を経ち、松本駅で深夜を過ごす。早朝の夜行列車に乗り継ぎ穂高駅へ。
穂高駅に着くとほとんどの客は中房方面へ。駅前の登山者はだんだん少なくなってきて、タクシーに乗れるか心配になったが、駅待合室にいた女性に声をかけると、ちょうど予約されていたタクシーに同乗させていただけた。初めての縦走登山だとのことで、一の沢登山口でお互いの山行の無事を祈って別れた。若いのでこれからいろんな山に行かれるのだろう。
 
【行程1日目】行動時間 9時間00分 天気 晴れ時々曇り
一ノ沢登山口5:50〜9:15常念乗越9:35〜11:20一ノ俣谷標高2,115m 11:30〜11:55中山乗越12:00〜12:45中山13:15〜中山乗越13:45〜14:50二ノ俣谷・峠沢出合
 
一ノ沢登山口から常念乗越へ
 5:50出発、時間記録として画像を撮ろうとしたら電池が切れている、出発時に確かめたのだが・・・。今山行は画像なし。非常に残念!!
でもまぁいいか。こういう時もあるさ。しっかり自分の目に焼き付けておこう。
過去2回ほど辿った道だ。朝早いので涼しく、快調に進む。
途中で2回休憩を入れ、3時間40分掛けて常念乗越へ。大勢の登山者が絶え間なく続く。
目の前に槍ヶ岳方面が見え、今日の目的、中山もよく見える。その背後には赤沢山も見え、地形図でチェックした赤沢山東面の沢の上部半分ほどが見える。
赤茶けて、かなり急に見える。
周りの景色を楽しみ20分ほど休憩。
 
常念乗越から一ノ俣谷を下降し、中山乗越、中山へ
まず小屋の右から一ノ俣へ降りようとするがハイマツと灌木が邪魔し、踏み跡が分からない。小屋の裏だと思い回ろうとすると関係者立ち入り禁止の看板が・・・。
裏手で作業している小屋の人に尋ねると、小屋の裏から水場への踏み跡を教えて頂く。
一ノ俣へは今はもうほとんど行く人はいないとのこと。
教えられた道を辿って樹林中を下っていく。沢状になって倉庫の小屋が現れ、その後右の小沢へ移動した先に青いドラム缶があり道はここで終わり。
沢靴に替え、水流を追いかけるが、両側の灌木や河床の倒木が煩わしい。
右岸から小さな流れを合わせると進み易くなる。
明るい花崗岩の流れは気分がいい。
東天井岳からの本流出合で休憩。
水量が多くなるが穏やかな流れが続き、爽やかだ。青い空と白い河床、両岸の緑のコントラストはどこにでもある光景だが美しい。
さて、中山乗越の入口を見落とさないよう、地形図を頻繁に見て尾根の張り出し方に注意する。地形図でこのあたりかと思い観察すると沢から5mほど入った木に赤い布が垂れ下がっていた。沢靴を履き替え、結構急な溝状の中を突き上げる。上部では溝中を辿りにくいので右岸側の斜面を真上に登る。灌木はあるが藪は無く登りやすい。
一ノ俣沢から25分で乗越へ着く。ここに荷を残置し、空身で中山へ続く尾根へ。
2,269標高点のある中山乗越は意外と痩せており、藪は無くすっきりしている。
風が抜けて気持ちいい。
意外にもはっきりとした踏み跡がある。標高2,300m〜2,380mまでは少しシャクナゲや灌木で進み難いところも部分的にはあるが、概ね踏み跡はしっかりしている。
標高2,380mからは稜線真上のハイマツを避けるため、稜線の東側に道が続く。
常念岳を左に見ながら進む。
ダケカンバの間の草地や灌木の間を抜けていくが、クロマメノキ(ブルーベリーのような実がなる灌木)に実がたくさんなっていて頬張りながら進むのでなかなか捗らない。
甘酸っぱくちょうど食べ頃で手が紫色に染まる。
一番高そうな箇所に来て一段上部に登る。
山頂からは360度の展望だ。槍、穂高の山並みが今日はくっきり澄んで見える。
明日登る赤沢山も存在感が大きい。
赤沢山東面のガラガラの沢の様子がはっきり見え、明日に備えてよく観察しておく。
常念岳、大天井岳、槍・穂高、蝶ヶ岳、上高地などしばらく展望を楽しむ。
 
中山から峠沢を下って二ノ俣谷へ
中山乗越へ戻り、西に斜面を適当に下る。
木に掴まりながらどんどん下ってやがて右から流れを合わせる。光沢のある赤いテープが分岐にある。
さらに下降すると前方の空間が大きく開け、右岸から本流を合わせる。その手前から並行しているので合流は地形図で見るより下流側だ。
明るく広い河原歩きで二ノ俣谷へ。
少し下流側の左岸にいい台地があり、今日の泊場と決めた。
明日詰める赤沢山東面の沢の出合まで偵察に出かける。
10分余りで着いた。大きな礫の中に流れがあり、明るい。
夜、焚火で暖を取る。乾いた木が幾らでもあり事欠かない。
夜中目が覚めると明るい月夜だ。明日はいい天気になりそう。
 
 
【行程2日目】行動時間 7時間20 天気 晴れ 午後から時々曇り
峠沢出合6:45〜二ノ俣谷標高1,860m 7:00〜最低鞍部9:35〜9:55赤沢山10:25〜最低鞍部〜11:00ヒュッテ西岳〜11:10西岳11:20〜ヒュッテ西岳11:30〜水俣乗越12:20〜ヒュッテ大槍13:50〜14:05殺生テント場
 



二ノ俣谷から赤沢山東面のルンゼを詰めて赤沢山へ
5時半に起き、6時45分出発。朝の渡渉は日差しが無く寒い。
出合を7時に通過し、いよいよガラガラの沢を詰める。
西岳と赤沢山の最低鞍部まで標高差740mを詰め上げることになる。
今山行のハイライト。相当上の方まで見通せる。
40分ほど調子よく単調に登って太陽の光が背後から射してきた。
今日は雲ひとつ無い快晴だ。
さてここから日差しを遮るものがないので相当暑くなりそうだ。
幸い風はあるので思ったほどにはならなかった。
礫や大岩は不安定で時々ぐらつく。足の上に石を落とすとただでは済まないので、一歩一歩動かないかよく確かめながら登っていく。
水流は地形図のちょうど水線の始まりで消える。標高は2,060mあたりだ。
その後も時々流れがあるが、標高2,200mあたりまでには完全に消える。
前方は常に見通しが利くので安心感がある。
前日観察した風景からどこら辺りにいるか合わせながら歩く。
そしてガレの続きが右手(左岸側)に分かれていく場所で見計らって左のガレ筋に草付斜面をトラバースで移る。少しだけ灌木帯を通過するので、この木陰で休憩。
真っ直ぐ続くガレは地形図のガレマークで標高2,580mを頂点にした源頭に発している。
背後には中山を挟んで常念岳が大きく迫りだし、雄大な展望だ。
全然人の気配が無い明るいルンゼは思ったほど傾斜も無く、快適だ。
このルンゼは他に誰か過去に登ったのだろうか?ゴミは全く目にしない。
礫が少し小さくなってきて歩き易くなってくる。
広幅のルンゼは草付の中の岩を踏んで行くことも出来る。
風景に広がりがでて、高山植物の草地が現れ心地よい。青色のトリカブトが数多く風に揺れている。
標高2,360mで左岸側の岩下に風の通るダケカンバの木陰がありしばし休憩。
さらに快適に登り、標高2,460mで2分する。左は稜線のガレ場からのルンゼで、ここでは右に採る。昨日観察していた通り、ここからは緑一色の草付の中を詰める。
青い空と合わせ爽やか。もう100m余りで終了だ。稜線の鞍部が良く見える。
だんだん傾斜が強くなり、草付の草の根本を押さえながら高度を稼ぐ。
最後は灌木の末端の枝を掴んでわずか距離10mで鞍部にぴったり出た。
同時に目の前に槍・穂高連峰の風景が展開。このルートの達成感に浸る。
荷を残置し空身で赤沢山へ。ハイマツの間にしっかりした道があり、ひとつ小ピークを越えて南北に長い赤沢山の山頂へ。単独行の人が2人いた。
今日は素晴らしい秋晴れの展望で、昨日の中山といい、天気に恵まれたことに感謝。
写真が撮れないのが残念だが、雄大な展望の前ではほんとうに小さなことだ。
 
赤沢山から西岳へ
鞍部から一気に登るとテント場を過ぎてヒュッテ西岳に着く。
天気がいいので空身で西岳へ登る。黒部湖のブルーが鮮やか。
 
西岳から殺生へ
今山行はもう一般道だけなので「気が向くまま」と言いたいところだが、山の会に計画書を提出しているので当然計画通り進む。
3連休なので多くの登山者と行き交う。
水俣乗越は北鎌尾根に行った時以来だ。
東鎌尾根を登ってヒュッテ大槍から巻き道で殺生へ。
既に多くのテントが張られ、狭いスペースに居場所を決めた。
昨夜とは大違いのギャップが楽しい。
 
【行程3日目】行動時間 7時間00 天気 晴れ時々曇り
殺生4:30〜5:00槍ヶ岳山荘5:35〜7:55奥丸山8:10〜ワサビ平〜11:30新穂高温泉
 
殺生から槍ヶ岳の肩を越え、新穂高温泉へ下山
朝4時半ヘッドランプを点けて出発。
槍ヶ岳の肩で山頂に登ろうと列に並ぶが一向に進まない。
山頂へはもう何度も登ったのであっさり諦める。
山荘前で大勢の登山者に混じってご来光を拝んでから下山の途に就いた。
 
 中山と赤沢山はともに天気に恵まれ3連休にも関わらず静かで展望を満喫できる充実した山行となった。
赤沢山東面のルンゼは困難なところは無いので、またいつか天気のいい日を狙って再訪してみたい。
 
posted by: horiuchi | 北アルプス | 19:44 | - | - |-
北アルプス 沢登り (某沢)

【期 日】2014726日(土)〜27日(日)

【参加者】H内ほか7名 全8

【ルート】某沢

 

  北アルプスの沢に出掛けた。

  快晴の暑い日で絶好の沢日和。

  久し振りの大人数で若い人が中心で賑やかだ。


 


  1日目は大滝を1時間掛けて高巻きする。

  その先で岩魚を釣る。

  夜は焚き火を盛大に、岩魚の塩焼きも。


  
 

  翌日は打って変わって朝から大雨

  源頭はお花畑の中を登山道に。

  激しい雨の中飛ばして下山する。

  下山すると同時に雨はあがった。

 

  温泉の後は富山市内で皆といつもの寿司屋へ。
それにしても下界は暑い!

  12日の軽めの沢登りを楽しんだ。

posted by: horiuchi | 北アルプス | 17:59 | - | - |-
いざ涸沢へ
5/2~5/6 CL 宮本,SL 小林,SL  楠堀,梅比良,倉嶋(長崎山岳会)

今年は,参加メンバーのキャンセルが相次ぎ,私は4月下旬に左手第4指を脱臼した上に,直前になって風邪を引いてしまったので,一時は辞退も考えたくらいでした.そんなこんなで,ヨットコドッコイショ隊で出発となりました.無理は禁物です.小林号に乗って,一路上高地へ.

5/3
いつものすき家で朝食後,上高地へ向かいます.アカンダナ駐車場でタクシー会社の運転手に声を掛けられ,半信半疑ながらタクシーで上高地入り.1台で5人分の荷物と人を運んでくれました.駐車場料金のことを考えれば,こちらの方が便利かな.





ところが,上高地を出発してすぐに,「ドーン」という大きな音と揺れを感じる,それが間断的に続く.それはなだれだ,焼岳噴火だ,いや,地震だ!と分かったのは徳沢に着いてからだった.岐阜・長野一帯で地震が続いていたのだ.先が思いやられる.

明神にて




うめちゃん,何思う.


5/4
この日も天気が良い.明神岳がよく見える.東陵をずっと見ていたが,まだ登っている人はいなかったみたいだ.


今日の予定は涸沢に入ってみて様子を見る感じだ.体調はまあまあといったところか.

新村橋を渡って対岸から進行する.


横尾に着くと,年末に行方不明になった名越さんの関係者が捜索に当たっていた.横尾で橋を渡る登山者を見つけては,女性が話しかけて捜索依頼を行っていた.

屏風岩と取り付きへの入り口


圧巻の屏風岩を通り過ぎ,じわりじわりと高度を上げる.


横尾から2時間半近く掛かって本谷橋に着く.


梅比良さんが遅れたので,様子を見に迎えに行く.一緒についていてくれていた小林さんの後ろ5分くらいの所まで迎えに行く.やや調子が悪そうだ.
単純に計算しても.ここから涸沢まで梅比良さんの今日のペースなら5時間はかかる.どうしたものかと思う.先に着いたものから迎えに行くということになって,先に進むことにする.

本谷橋上部から


涸沢へ詰めあげていく




途中あたりから,なぜか調子が上がってきて,通常のタイムコースで登ることができるなあと思いながら,早く着いてしまってもテントも持っていないし,困ったものだと休みながら下部を見渡す.倉嶋さんが上がってきて様子を聞いてみるが判然としない.仕方なしに休みながら進む.

奥穂高岳方面を眺めながら進む.


北穂高岳


ザイテングラードを見上げる.


涸沢ヒュッテと涸沢小屋への分岐点


涸沢ヒュッテ




テン場


結局涸沢ヒュッテには,大休止いれながら2時間半で着く.荷物を置いて,倉嶋さんにテン場を探してもらうように頼んで梅比良さんを迎えに行こうかと思ったら,宮本さんも着いた.
夕暮れまでにはまだ時間があるが,梅比良さんの姿は見えない.どこまで降りればいるのだろうかと思いつつ,それとなく梅比良さんは登ってきていないか,他の登山者に訊いてみると,梅比良さんらしき人が登ってきているということが判明した.ダーッと下っていくと,ようやく梅比良さんと合流.大体1時間ちょっと掛かったくらいまでの地点まで降りたところだ.荷物を交換してゆっくりと進む.かなり調子が悪そうだ.あと少しというところで宮本さんが迎えに来てくれた.そして,何とかテントにたどり着くと,そのままシュラフに入って寝入ってしまった.

仕方なしにビールを飲むことに.


5/5
なぜか天候が悪化して,多くの人が下山していった.




梅比良さんもゆっくり降りる.結局は涸沢止まりだった.

宮本さんのアイゼンは雪団子になって,苦戦した.


下山の途中から雨になって冷たかった.


雨の中とぼとぼ上高地へ向かいました.


ゆっくりゆっくり上高地までたどり着いた.冷たい雨の中のキャンプは諦め,岐阜まで移動して泊まりました.無事下山できてよかったと思いました.
 
posted by: kussan | 北アルプス | 23:59 | - | - |-
初雪山から犬ヶ岳、明星山へ縦走(後編)
 

【山行日】 201452日(金)〜5日(月) 34

【参加者】 H

【地形図】 1:25,000地形図 舟見、小川温泉、越後平岩、小滝

【ルート】

朝日小川第二発電所(朝日町蛭谷)〜大地山登山口〜鍋倉山〜大地山〜初雪山〜犬ヶ岳〜栂海山荘〜相沢山〜オッカブロ山〜柴倉山〜源太夫山〜ヨシオ山〜村杉山〜横前倉山〜一本松山〜ヒヨドリ池〜明星山〜岡集落〜小滝駅(糸魚川市)

ルート図


後編 犬ヶ岳より明星山へ


【行程
3日目】行動時間 10時間05分 天気 晴れのち時々曇り

1595.7三角点(初雪山北)5:401270m鞍部(標高点)6:50〜北又谷源頭(標高1230) 6:557:50栂海新道標高1540m地点8:008:15犬ヶ岳8:35〜栂海山荘8:45〜相沢山9:3010:05オッカブロ山10:1010:45柴倉山11:4012:15源太夫山12:2013:25ヨシオ山13:4014:30村杉山14:4015:30横前倉山15:3515:45 標高1080m台地

犬ヶ岳から柴倉山へ

栂海山荘の前から見たところ相沢山山頂部とその手前は結構藪が出ているように見える。


栂海山荘前より相沢山、柴倉山方面

その藪は出発からすぐに始まる。

アイゼンが枝に引っかかり、手に持ったピッケルが邪魔だ。
藪は出来るだけ避けたいところだ。

残雪はブロック状の垂壁を伴っていることが多い。
また雪面も傾斜が強いと繋がっていても巻けない。
クラックが走っている箇所も多くなり気が抜けない。

藪の濃さ、クラック、雪面の繋がり、尾根の左右でどちらが得策かなど見極めながら進む。

34回、藪を抜けるが、枝が下方に向いており登るには大変だ。
下るには支えになるが、しかし枝はよく滑る。

相沢山は近づいてみると尾根の右に雪が続き山頂を通らずあっさり通過できた。

その先は藪が出ていなく、広くなって歩き易いたおやかな尾根がしばらく続く。

オッカブロ山手前からの朝日岳、黒負山

緩やかで広い尾根がオッカブロ山まで続き、山頂で休憩。

特徴は無いが展望は相変わらず雄大。

柴倉山までも広い尾根がゆったり続き、まさしく稜線漫歩。

余所見をしながら歩いても安全だ。 

柴倉山は2つピークがあり、北のピークがやや低いがそちらに三角点がある。

(三角点は雪の下で実際には見えないが)

この柴倉山の山頂には大きなカモシカの先客が居て、登ってくる私をずっと観察している。

 
柴倉山山頂にいたカモシカ      相沢山と犬ヶ岳

いよいよ山頂だが、直下で動かずにしばらくお互いを観察しあう。

カモシカも人間を見るのが珍しいのか、興味があるのだろう。

そのうちカモシカに退いてもらって山頂は人間に交代。

以前からこの山の名前は地図で見て知っていた。

県境から明星山までの間では一番顕著な山だ。

こんな不遇な山にこそ登ってみたいと思っていた。

念願が叶い感動。もちろん360度の展望だ。

持っていた飲料も無くなったので、この山頂で大休止とする。

雪を融かしてコーヒーを沸かし1L作る。

行動食を食べ、紅茶も作り、優雅で至福のひと時を過ごす。

前には朝日岳から黒負山、聖山、赤禿山の稜線が手に取るように見える。

その稜線はこちらより少し長そうだが、縦走できるのだろうか興味が湧く。

柴倉山からは先の尾根の様子が見える。穏やかな連なりが見渡せる。

そろそろどこに泊まろうか? 地図と目で追う山並みとを合わせて思案。

山頂で小一時間過ごした。

 
柴倉山から東に稜線を見る      県境稜線を振り返る

 

柴倉山からヨシオ山へ

ここまで比較的順調に歩行が捗った。天気も今日は大丈夫そうだ。

これから先、あまり急ぐ必要はないが、明日は天気が下り坂の予報だ。

山頂を辞し、しばらく北に向かい、少し東に向きを変える。

少し急になって順調に下降してくと前方がすっぱり切れたクラックの縁に出た。

前に見える山々の展望に目を遣っていたのでクラック手前5mほどで気づいた。

かなり大きく裂けており、尾根を横断している。さてどうしようか?

良く見るとずっと右に行った箇所で収束しているようだ。

右手の巻きながら次第に急な傾斜になる。

スリップして滑落しないよう慎重に登り気味に巻く。

途中からバックステップで足元を決めながらクラックの繋がった際を越えて下方に繋げた。

その後はどんどん下降していき、登りに転じて緩やかに登り返すと、何の特徴も無い源太夫山に着いた。三角点も無く、平凡そのもの。


源太夫山山頂より朝日岳、黒負山

源太夫山の登りあたりからは尾根の左側にブナ林が続くようになる。

雪庇はほとんど落ちており心配する必要は無いが、時々張り出しがあるので注意。

源太夫山からは標高差150mの下りだ。颯爽と駆け下る。

下り着いた先は細い尾根のため藪を心配したが、雪はずっと途切れずに続いていた。

前年の熊棚をところどころで見かける。見事な枝折で棚状に束ねてある。

結構太い枝を折っているので相当な力持ちなのが分かる。

ヨシオ山へは鞍部から最初は急な登りだ。雪は午後になっても安定しており、順調に進む。

ヨシオ山山頂手前で久し振りに藪に入る。この藪の中に色の濃い鮮やかなカタクリの花がイワウチワと混ざって咲いている。何度か写真を撮る。

 
ヨシオ山に咲くカタクリ   熊棚 あちこちにあった

藪は僅かで抜けたすぐ先がヨシオ山山頂だ。

ときどきヨシオさんと山に登るが、この山名は人の名から採ったのだろうか?

長めに15分休憩し、残りの歩きに備えて英気を養う。

 

ヨシオ山から横前倉山北東の台地(標高1080)まで

山頂から120m下り、ひとつ小さなコブを越え、60m登って方向を変える。

この鞍部にも熊棚が多く、このあたりには熊が多く生息しているようだ。

しかし今回の山行では熊の足跡は見当たらなかった。

村杉山は名前の通り杉の大木がところどころ叢がっている。
全て稜線の西側だ。


村杉山の稜線をゆく 遠くは明星山

村杉山の杉の日陰で休憩。
鳥の囀りも聞こえ出し、少し標高が下がったのを実感。

ここからは尾根のアップダウンが余り無く、歩きやすい。

地形図で今日の泊まり場を決めていた。

しばらく単調な稜線歩きを続け、やがてだだっ広い横前倉山に着く。

山頂はそのまま通過し、その先を下った標高1080mの尾根が広くなり南に平坦な支尾根を派生する台地に着く。

ここは想像通り泊まりにはうってつけの場所だ。

右に明星山、左に青海黒姫山を望むブナの疎らに生えた絶好の場所だ。

青海黒姫山を望む稜線より一段下の盆地状の中でテントを張った。

周りの微高地が風を遮断し、展望もいい。

今夜は静かで暖かい夜となった。

明日は尾根が複雑で、明星山の尾根取り付き地点までは進路に気を遣う箇所だ。

寝る前に地形図で予習をしておく。

  
テントを張る 稜線北側の平坦地   テントからの青海黒姫山

【行程4日目】行動時間 6時間25分 天気 曇り

横前倉山北東の台地5:25〜一本松山6:056:35ヒヨドリ池6:45〜明星山北西尾根末端(標高920)7:007:50明星山8:159:00北西尾根末端9:109:35林道に出る9:45〜岡集落11:1011:50小滝駅

 

横前倉山北東の台地からヒヨドリ池を経て北西尾根末端へ

曇っているので暖かい朝を迎えた。

雲が全天を覆っているがガスは掛かっていない。幸い雨も降っていない。

風は弱くまずまずの天気だ。

テントから正面に黒々と青海黒姫山が見える。

出発し、ひと登りで尾根に。向こうにはやはり黒く明星山が見える。

まず下りから始まる。左に緩く旋回し鞍部に着く前に右手の沢の右岸の斜面を下る。

やがて斜面は傾斜で歩き難くなったので雪の詰まった沢の芯を下降する。

左に稜線が見え始めると沢を離れ一本松山の尾根に取り付く。

穏やかな台地状のうねりの向こうに格好良く明星山が見える。


一本松山への登りから明星山を見る

一本松山の山頂手前では少し新緑が出始めたブナ林が美しい。

一本松山には細い松が一本生えているが、まさかこれで名前が付いたとは思えない。

山頂からは少し急な下りとなり、下方に行くほど末広がりで降りる。

鞍部に降り着くと南北に長い地峡状になっている。

東に向かってひと登りすると、芽吹き始めた細いブナが整然と並んだ美しい森になる。
 
ブナの台地をゆく          若いブナ林越しに明星山

台地の微小なうねりの間を縫いながら東に向かって適当に進む。

やがて20m程度高くなった平坦な尾根が南北に走っていて、その上に出る。

東の展望が開け、ここで南に折れる。

今度は明星山から北東に伸びる尾根の末端を正面に見ながら進む。

時間があるので、途中からヒヨドリ池方向に進むことにし、尾根を左に離れる。

ヒヨドリ池はまだほとんど残雪に覆われているが、少し水面が出ている。

そこは薄いブルーが透けて見え綺麗だ。曇天でなければもっと鮮やかだろう。


春浅いヒヨドリ池

周りにもあまり木が生えてなく、浅い新緑が彩りを添えて明るい。

池からは南に向かう。低い場所を縫いながら、コブには登らずに済ませる。

やがて尾根に合流し、次第に左に旋回し、若干下ると尾根末端に着いた。

残雪で覆われた広い鞍部に出た。ここに荷を置いて明星山へ往復する。

 

北西尾根末端から明星山へ往復

はるか西の大地山からここまでは犬ヶ岳を除き登山道が無いところを歩いてきた。

ここからは久し振りに道のある区間だ。

そのため明星山への登山者のトレースを期待していた。しかし見当たらない。

明星山への登山道も雪の下で分からない。

末端の急斜面を登りやすそうな場所から取り付くことにする。

40mほど登って尾根上に出ると雪が無くなった。しかし登山道は無い。

そのまま倒木や藪で進み難い尾根を強引に進むが、これではえらく時間が掛かる。

どうなることやらと思ったが、10分余り悪戦苦闘すると突然道が現れた。

やれやれだ。

そこからはしっかりした登山道を進むが、石灰岩の露頭と木の根が絡み、歩き難い道だ。

おまけにアイゼンを着けているので引っかかって大変。

20分ほどして展望が開けてくる。

 


アイゼン、ピッケルは邪魔なのでここに残置して登る。

心配していた雪壁は無く、山頂手前で雪稜を歩く場所があったが問題ない。

小一時間で三角点のある山頂に着いた。山頂には雪が無い。

初雪山から明星山まで完結できて充実感に浸る。

しばらく休憩し、南に足を進める。

石灰岩の間をすぐで、南に展望が大きく開けた場所に出る。

明星山は岩壁登攀で有名だが、ここから南の一帯がエリアだろうか。

今日は雨が降りそうな天気だが幸いガスはない。
県境方面はガスで見えない。
雨飾山や駒ヶ岳など頚城方面はなんとか見えている。


雨飾山など頚城の山々

しばらく展望を楽しんだら下山だ。

山頂からはそのまま元来た道を戻る。

下方で道が雪の下となった箇所からそのまま雪面をダイレクトに降りて元に戻った。

 

北西尾根末端から林道へ

鞍部から小沢の右岸斜面を適当に下る。

次第に新緑の色が濃くなってきて、春を感じるようになる。

やがて複数のワカンの踏み跡が出てきて、その跡を追う。

30分ほどで雪に覆われた林道に出た。

 

沢の右岸を下る                  標高が下がると新緑

林道を小滝駅へ下山

林道脇にはフキノトウやコゴミがたくさん出ており、緑色が鮮やか。

山腹を縫う林道をのんびり辿り、下に行くほど緑が濃くなってくる。

岡集落に着くと、帰省していた人達の別れを惜しむシーンに2度ほど出会う。

GWで一時この静かな集落も賑わっていたようだ。

振り返ると、明星山がかなり高くなって見える。

 
明星山を振り返る          小滝川より明星山

南の壁は相当迫力があり壮観だ。

やがて小滝川に降りつき、県道から国道と出るころに雨になってきた。

雨が強くなる前に静かな小滝駅に辿り着き、無事縦走を終えた。

GWの4日間、他の登山者には出会わない静かな山旅となった。

12:24発のディーゼルカーに乗り、帰路に着いた。


 
旅の終点 小滝駅

 

今回、悪天候にも遭遇したが、充実した山旅となった。

あとで調べてみると、相沢山やオッカブロ山といった山名があることが登山地図やネットで分かった。

場所が正確でないかも知れないが、よくこんな山奥にこまめに山の名前があるものだと感心する。昔の人の生活は今よりもっと山に近い場所にあったのだろう。

縦走していると右側に見える朝日岳から五輪山、黒負山、聖山、赤禿山と続く山脈の存在感が大きかった。いつかあの尾根を辿っても面白そうだ。

posted by: horiuchi | 北アルプス | 21:33 | - | - |-
初雪山から犬ヶ岳、明星山へ縦走(前編)
   サブタイトル 北アルプス最北部 東西横断山行

【山行日】
2014年5月2日(月)〜5日(金) 3泊4日

【参加者】 H

【地形図】 1:25,000地形図 舟見、小川温泉、越後平岩、小滝

【ルート】

朝日小川第二発電所(朝日町蛭谷)〜大地山登山口〜鍋倉山〜大地山〜初雪山〜犬ヶ岳〜栂海山荘〜相沢山〜オッカブロ山〜柴倉山〜源太夫山〜ヨシオ山〜村杉山〜横前倉山〜一本松山〜ヒヨドリ池〜明星山〜岡集落〜小滝駅(糸魚川市)


ルート図


200748日に初雪山へ登った。

その時に残雪に輝く県境稜線が初雪山への稜線からよく見え、是非犬ヶ岳まで行ってみたいと強く思った。それから地形図をよく眺めてみた。

県境を越えた東側にも明星山へ向かって長い尾根が走っている。

一層、初雪山から犬ヶ岳へ登り、県境を渡って明星山へとそのまま繋ぐと面白そうだ。そう、そうすれば北アルプス最北部の東西横断山行になる!!

初雪山に登って7年が経ち、3年前から実行しようとしたが他の山行に出掛けたりしてなかなか都合が合わなかった。

参加者は募ったが他に無く単独行だ。単独行には慣れているので気楽に行こう。だが、ちょっと懸念がある。
それは犬ヶ岳への標高差
300m程の急登のこなし方だ。

本やネットで調べてみたが初雪山から犬ヶ岳へ抜けた記録がどうも見つからない。地形図で見る限り、等高線が詰まっていて西向きの痩せ尾根なので雪は付いて無さそうと予想できる。尾根が無理なら南の尾根が幾分緩いのでそれを利用するか、一層のこと、雪の沢筋を詰めるかだ。ただし、沢は落石、ブロック雪崩が心配で気が向かない。とにかく現地で判断しよう。ダメなら戻るしかない。

前回は滋賀から車でいった。今回は広島からの長い移動と、入下山口間が離れているので列車で行くことにした。

 

泊駅へは懐かしい元急行用の普通列車で降り立った。新幹線が開業したらもう乗れない。なんだか寂しい気がする。山行にはボックスシートが似合うのと思うのだが・・・。事前に聞いていたバスは私の勘違いで蛭谷(びるだん)に行かないと運転手から言われる。直後、ちょうど駅に来たタクシーを運よく捕まえ、朝日第2発電所まで入ってもらった。

運転手曰く「今年はどうも雪が少なくここ3週間ほどで急激に融けた」「初雪山への客は今年初めてだ」とのこと。

果たして尾根に残雪が豊富にあるのか先行きが少し心配だ。

前編 初雪山から犬ヶ岳へ


【行程1日目】行動時間 3時間00 分 天気 晴れ

朝日小川第二発電所13:4514:05大地山登山口(夢創塾) 14:1515:45鍋倉山16:0016:45標高940m地点

 

発電所前から鍋倉山へ

発電所でタクシーを降り、小川右岸の林道を進む。日照りが強く、気温も高く暑い。

川原は緑に蒸せ、春盛りだ。20分ほど歩いた夢創塾という場所が登山口だ。

 
北陸本線 泊駅                  朝日小川第二発電所前

 

2007年のときは登山道の存在を知らなかったので別の場所から登った。
ちょうど塾の人がいて登山道入り口を教えてもらう。
休憩と登山準備のためしばらく時間をとる。
この時点で既に汗びっしょりだ。
今日は水を担がないことにした。

予備日を含め5日分の食料、燃料で荷が重く、少しでも軽量化のためだ。

泊地に残雪があるのが条件だ。

大地山登山口

周りの尾根を見渡すと新緑が眩しく、標高が低い場所は残雪が全く無い。

登山道はいきなりロープの張ってある斜面の急登から始まる。喘ぎ喘ぎゆっくりとした歩調で高度を稼ぐ。
ツツジの花が見ごろで鮮やかだ。ギフチョウの姿も見た。
みるみる高度を稼ぎ、眼下に小川の流れが見える。
緑萌える尾根は綺麗で、鳥の囀りも多く春爛漫。でも体は大汗を掻いて不快だ。

登山口から1時間余りでP638の平坦地へ。木陰で休むがなかなか汗が引かない。

この先で道は尾根の右をトラバース気味に進む。このあたりからブナの木が現れ、綺麗な樹林となってくる。

鍋倉山三角点に着くと目の前に初雪山へと続く稜線が見えてきた。暑くてしばらく休憩。


鍋倉山から小川流域の山々 雪が少ない

 

鍋倉山から標高940m地点まで

15分ほど山頂で休憩し出発。ここからやっと残雪が現れだした。 

しばらく緩いアップダウンで進む。7年前に登った南からの支尾根を合わせる。

P838の尾根が広くなったところから一面残雪に覆われるようになった。やれやれだ!
今日は午後遅い時間からスタートしているので、早く雪が現れてほしいと
いう気がしていた。

泊にいい場所を探しながら登る。スコップは持参していないので、自然な平坦地を見つける必要がある。

標高940m、地形図の等高線が白く抜けた箇所は絶好の台地となっていた。

暗くなるまではまだ時間が早いが景色もいいのでここまでとする。


標高940mの台地で泊まる

夜の帳がおりると梟がテントの真上のブナの枝で鳴き始めた。
大音響で感動的。(録音させてもらったらどんなに良かったか!)
うっとりする声を30分くらい聴かせていただいた。

テントから外に出ると富山平野の夜景がオレンジ色に揺らめき幻想的だ。明日の天気に期待して夜9時に就寝。

 

 

【行程2日目】行動時間 5時間00 分 天気 快晴のち10:35から強風、濃霧、雨

標高940m地点6:206:45大地山6:551223.1三角点8:209:20 P1231 9:25(天候急変10:35)10:40初雪山11:0011:20 1595.7三角点(初雪山北)

 

標高940m地点から大地山へ

朝は快晴で迎えた。辿る尾根は初雪山まで前回どおり。

分りやすいすっきりした尾根で周りの風景を楽しみながら進む。緩やかで広い尾根を大地山へ。
テント地から標高差220mを30分ほどで着いた。

広い山頂からはこれから向かう初雪山への稜線が手に取るように見える。

前回もそうだったが、雪が途切れて藪尾根が出ている箇所が今回も見える。

この大地山へは北の黒菱山、焼山から縦走にいい尾根が繋がっている。

標高こそ低いが日本海に近く、豊富な残雪を利用しての縦走も面白そうだ。

山頂で10分ほど景色を堪能。

大地山山頂から剱岳方面

 
大地山から初雪山への稜線             藪こぎ

 

大地山から1223.1三角点へ

大地山からは少し方向を右手に振り、緩い下りを続ける。

P1143標高点の手前は藪が出ており、藪に突入。距離は短く5分ほどで終わる。

P1143から先は広く伸びやかな尾根がそのまま三角点まで続く。

三角点周辺は雪が無く、潅木の中にひっそり設えてある。

 

1223.1三角点から初雪山へ

さて三角点からは30mほど下り、登り返しでまた雪が途切れて藪を進む。

ここも短いが、最初の雪から這い上がる場所は枝が全て下を向き始末が悪い。

45分で抜け出し、この先はもう藪はない。

P1247手前からはさらに広大な尾根となり白い大地が続く。

剱岳や毛勝三山、奥大日岳の白い山々が見渡せ爽快だ。

快調に進み、P1293先の凹地は右側を通過し、両側に高まりのある真ん中を進む。

それから先は尾根が急になるが雪は安定しており楽に高度を稼ぐ。

西の空が少し霞んでいるが結構遠くまで見えている。

上空には筋状の雲が少し出ている。

P1431で一旦少し下ってからは山頂まで緩い登りが続く。

初雪山真西の標高1540mのピークでも西に毛勝山などが見えている。

ところがそれから5分ほどで進行左手の谷間から雲が這いあがって来た。

急に風が強まり、尾根右手からも下方から上に向かってガスが湧いて来た。
初雪山の南西の1491.5m峰の背後も白くなっている。

嵐の直前の1491.5mを望む

ついさっきまで富山平野まで見通せていた空だったのに・・・・・?

まぁ、山頂まであと10分も掛からないし、またそのうちにガスが取れるだろう。・・・・とこのときは思っていた。

にわかに強風になったが10分ほどで山頂に達した。山頂にある高い塔の根元で風を防いでいると、気温が下がるのが分る。

さらに風が強まり、ガスが見る見る濃くなってホワイトアウト状態となった。

10分余り塔の根元に這いつくばって、冷静に天候を観察する。この間の気温、風の吹き方などでこれは当分続くと判断した。

それにしても長い間の山の経験をもってしてもこれほど劇的に天候が急変する体験は少ない。嫌だがこれはこれとしてめったにない貴重な体験だ。

雨も混じりだし、行動中止と判断。しかし場所が悪い。ここは吹き曝しの山頂だ。

答えは2つ。1つは来た道を戻り標高1300m地点の凹地に逃げ込む。

2つは山頂部の三角点までの間で風の避けられる場所を見つける。(その先は急な下りで、尾根がはっきりしないので視界の無い中での下降は無謀。もし下っても相当高度を落とさないと風を避けられない)

そこで折衷案として三角点まで進んで風が避けられる場合が無い場合は標高1300m凹地まで引き返すことに決断。

 

初雪山から1595.7三角点(初雪山北)まで

珍しくめったに使うことのないコンパスで方位をあわせ前進。

進む方向は分かっているが、悪天候で万が一の勘違いを防止するためだ。

ちょうど距離感で三角点あたりまで来たところで潅木に囲まれた場所を発見。

ここならよほど風向きが変わらない限り大丈夫とみた。本日は午前1120分に行動を打ち切る。

テントの中で暖かい飲み物を取り、冷えた体を温める。

テントが風で軋むが、潅木のおかげでずいぶんましだ。飛ばされる心配はない。

これが正解で、雨は夕方までに止んだが夜中まで風が吹き荒れた。

9時、外に出るとみると相変わらず風と濃いガスに包まれている。

しかし日付が変わる頃、急に風が収まって静かになった。外は見ずにそのまま快適に眠った。

 

【行程3日目】行動時間 10時間05分 天気 晴れのち時々曇り

1595.7三角点(初雪山北)5:401270m鞍部(標高点)6:50〜北又谷源頭(標高1230) 6:557:50栂海新道標高1540m地点8:008:15犬ヶ岳8:35〜栂海山荘8:45〜相沢山9:3010:05オッカブロ山10:1010:45柴倉山11:4012:15源太夫山12:2013:25ヨシオ山13:4014:30村杉山14:4015:30横前倉山15:3515:45 標高1080m台地

 

1595.7三角点(初雪山北)から北又谷源頭(標高1230)

朝起きると昨日の天気とは一転して快晴だ。西の空が少し白みはじめている。

スパゲッティとスープ、サラダなどで朝食を済ませる。テントから初めて見る風景は絶景だ。

真正面にこれから向かう犬ヶ岳が見え、その右手に頚城、妙高、高妻、戸隠の連山が迫る。

テントからの風景 犬ヶ岳と背後に妙高、戸隠連峰

テントに居ながらにしてちょうど犬ヶ岳から太陽が出た。朝焼けの光景を堪能しつつ出発準備。

初雪山からが今回の山行の本題だ。今日の天気が終日持つように祈って出発。
初雪山の頂の左背後に朝日岳が見える。

初雪山山頂と朝日岳

初雪山の長い南北の頂稜からの下降点はちょうどテントを張った場所だった。そのまま北東に急な尾根を下る。

夜中からの急激な冷え込みで雪はしっかり締まっている。アイゼンが快適に決まり、気分爽快。

真正面に雄大な展望を見つつ早い歩調でどんどん高度を下げる。

一旦平坦になったところは痩せ尾根で三角形のリッジを快適に進む。
 
リッジをゆく                    初雪山を振り返る

 

さらに下り、標高差300mをわずか25分で降り着いた。

周りの尾根や斜面に朝の斜光が差し込み、コントラストが美しい。

鞍部からひとつコブを越え、広い平坦な尾根を進むと、右手に北又谷の左股を挟んでその先に朝日岳や長栂山が覗き、絵になる素晴らしい風景だ。
しばし見惚れる。
 
朝日岳、清水岳、猫又山、剱岳を望む

そこから2つピークを越える。そのピークからはから犬ヶ岳へのルートがはっきりと見え出した。

犬ヶ岳への取り付きが今回の山行での最大の問題だ。

しっかり観察するとそのまま尾根通しで辿ることはほぼ困難だ。

尾根上部には岩場が黒々と見えている。それに茶色の地肌も。

しかも下部には濃密な藪と急傾斜が待っている。南側の尾根に目を移すと、雪の付き具合からして無理。

雪の急斜面に大きなクラックが走っているし、藪の区間も長そうだ。冷静に観察し答えを出した。

北又谷の源頭から稜線近くまで繋がっているルンゼが下から上部まで見渡せる。
 
犬ヶ岳へのルート(赤色ライン)           犬ヶ岳へのルート(地形図)

 

残雪が途切れずに続いており、両岸からのデブリもあまり認められない。これを詰め上げることにする。

今朝の冷え込みと西向き斜面で陽が当たらないため安定していそうだ。

落石やブロック雪崩が怖いが今日の条件ならその可能性は低くほぼ大丈夫だろう。

上部の傾斜のきついところでスリップさえしなければ行けるだろうとみた。

上から覗いたところ、1270m標高点のある鞍部からは容易に谷に降りられそうだ。

その1270m鞍部へは残雪がところどころ途切れ、藪を2,3度渡る。

また、場所により残雪がブロック状になっており登り降りの場所をうまく選定する。

鞍部からは安定しており快適に谷に降り着いた。

北又谷源頭より剱岳を望む

北又谷源頭(標高1230)から犬ヶ岳へ

下から見上げると思ったほど傾斜はきつくない。デブリもあまり無く、全体的にすっきりとしている。

比較的真っ直ぐ上部まで見渡せるので進路の判断は要らない。固く締まった雪質で条件は良い。

さて詰め上げる。一応、落石や雪のブロック崩落に気を付けるため常に上部を注視。

すばやく抜けた方が良いので、休憩なしで一気に詰め上げることにする。

というか上に行くほど急斜面で休憩する場所も無い。
  
北又谷源頭から県境を見上げる           初雪山へ続く稜線を見る


ピッケルは雪が固く深くは刺せないのでスリップしたら止められない。

アイゼンを一歩ずつ慎重にかつ素早く決め、みるみる高度を稼ぐ。

背後には次第に初雪山が大きく競りあがってきて、朝日を浴び壮観。

雄大な展望を背に、この山奥での登高を大いに楽しむ。

傾斜が最大と思われる箇所を無事通過し、やや傾斜が落ちてくる。

これで犬ヶ岳へ登れることを確信した。標高1470mで二俣となる。さてどちらに行こうか?

観察すると稜線への比高が低い右が良いと判断。

雪の最上部まで詰め上げて休憩。ここまで来ればもう安全圏だ。

その先、激藪はうまい具合に僅か205分ほどで終わり栂海新道の登山道に躍り出た。

登山道は概ね道が露出しており、アイゼンを着けたまま歩く。

ひとつコブを越えて30mほど高度を上げると犬ヶ岳の山頂に着いた。

大展望をほしいままに明るい山頂で展望を堪能する。
やはり南の朝日岳が圧倒的な存在感があり、もちろん初雪山のボリューム感も素晴らしい。

あの山を越えてきたという感慨も一際だ。

ただ少し惜しいのは霞があり、遠くの山々はいまいちはっきりとは見えない。

それでも妙高、頚城や剱岳はいつ見ても素晴らしいし見飽きない。

一段下に鮮やかな色の栂海山荘が見えている。

中を覗くと綺麗だ。以前夏に縦走した時に立ち寄ったことがある。

東にはこれから辿る柴倉山が良く見えており、尾根の状況をよく観察しておく。

快晴で誰もいない静かな場所から静まり返った山々の展望を満喫。

犬ヶ岳から明星山へは後半につづく

posted by: horiuchi | 北アルプス | 19:04 | - | - |-
アカンダナ山から白谷山、焼岳へ縦走
 

【山行日】2014411日(金)夜〜13日(日)

【参加者】H内(CL)、K堀、O藤

【地形図】1:25,000地形図 焼岳

【ルート】旧国道158号平湯ゲート〜アカンダナ山〜白谷山〜白谷山・焼岳
      鞍部〜焼岳〜白谷山・焼岳鞍部〜中の湯



ルート図


北アルプスは日本海(親不知海岸)から乗鞍岳まで全部歩く計画をしている。

前回は乗鞍岳から十石山、その前は十石山からアカンダナ山へと縦走した。

今回はアカンダナ山から焼岳の区間だ。

これが達成すると烏帽子岳〜野口五郎岳の一般道のみが最後の区間で残る。

幸いにも、今回は3人で縦走することとなり、楽しい山行となりそうだ!

 

前夜19:20に広島を出発し、東海北陸道経由で中の湯入り口へ3:20頃到着。

ここから登る予定だったが中の湯へのゲートが閉まっており、国道158号沿いの駐車適地を探すが見つからない。

皆で検討の結果、平湯温泉側からアカンダナ山へ登ることとし、引き返す。

アカンダナ駐車場は季節外れで閉まっているため国道ゲート前に駐車し仮眠した。

 

 

【行程1日目】行動時間 8時間00 分 天気 晴のち時々曇り

旧国道158号平湯ゲート6:50〜国道(標高1,490m)7:408:00国道カーブ地点(標高 1,560m)8:159:25 アカンダナ山南東鞍部(標高1,950m)9:3510:00アカンダナ山北鞍部(標高2,030m)10:1010:40アカンダナ山10:5511:05北鞍部11:20〜白谷山南鞍部(標高1,955m)11:4013:15白谷山13:2514:50白谷山・焼岳との鞍部(標高1,890m)

 

旧国道158号平湯ゲートから国道カーブ地点(標高1,560m)へ

留守本部のM本さんに入山口の変更連絡をメールして6:50出発。

朝から快晴で、放射冷却の影響で雪がよく締まっており歩行は快適。

旧国道は大きく折り返して上がるので、近道を行くことにする。

神の湯への車道を進み、温泉が見えてきたら手前を左折する。

すぐに除雪は終了し、残雪の上を歩く。

道はやがて左に山腹を進むので、適当なところから斜面に取り付く。

上部で山腹を巻く道と出合い、右に進む。

巻き道からは輝山と平湯温泉街がよく見える。

三差路となり、上に向かう道を登って上部の国道のカーブ地点に出た。

 

国道カーブ地点からアカンダナ山へ

旧国道の残雪もよく締まって快適だ。

快晴の空と相まって相当眩しい。
20分ほど進んだ右カーブの地点で国道を離れる。

ここでしばらく休憩。K堀さんはアイゼンを着用する。

浅い沢状の地形の中を上部に詰めて行く。
下ってきた人の踏み後が残っている。

風が無く、日陰も上部に行く程無くなってきて少し暑く感じるくらいだ。

やがて背後に以前登った十石山の北西尾根がよく見えるようになってきた。

残雪に輝く四ツ岳や十石山、安房山が美しい。

 

標高1,870mあたりで上部のガレへと詰め上げる沢筋を離れる。
右手の鞍部を目指す。

踏み跡も鞍部から降りてきていた。

しばらく急な登りに耐え、白い鞍部に登り着いた。

振り返ると十石山あたりの山並みが雄大で素晴らしい眺めだ。

行動食と飲料を補給ししばし休憩。

 

この鞍部は以前、安房峠から県境を辿ってきた時に寄っている。

今日はこれから先、同じルートでアカンダナ山を目指すことにする。

比高30m余りを乗越すと前方に大きな凹地地形が現れ、面白い。

一旦底に降り、先の方でやや左手に進む。
複雑な地形だが迷わずどんどん進む。

この面白い凹地帯は20分ほどで終わり、目指すアカンダナ山の北側に着く。

ここで荷を置き、空身でアカンダナ山を往復する。

ここからK堀さん先頭で進む。北斜面のため雪がサラサラ。
深いところで膝まで潜る。

急な登りで歩調はゆっくりだ。

O藤さんがカモシカの姿を発見。

アカンダナ山山頂の少し北を歩いているとのことだが、私は見逃した。

やがて背後に白谷山や霞沢岳が望見できるようになってくる。
登りの最後は右に旋回して山頂に立った。

南には平湯温泉や乗鞍岳から十石山、安房山が大きく迫り、北にはこれから向かう焼岳方面とその右背後に奥穂高、前穂高、左には笠ヶ岳としばらく風景に見惚れる。

15分ほど、みんなで景色を楽しんだ。

  

 

アカンダナ山から白谷山へ

下りは早く、10分ほどで荷を置いた場所へ。

木陰になっており、水分補給でしばらく休憩。

この先で山腹を左に緩く登りながらトラバースしていく。

地形図でガレマークのある地点のすぐ上部を巻くためだ。

標高差で30m弱稼ぐとずばりガレのすぐ上部に出た。

ここからは白山連峰がよく見えるが少し霞があるのが残念。

下りに転じ、鞍部を目指して斜め降りする。

ところどころ雪が深く、堅そうな斜面を選びながら進む。

狙い通り、白く広い樹林の無い鞍部が見えてきた。

 

向かいの尾根に取り付くのに良さそうな箇所を狙って鞍部に降り着いた。

休憩せずそのまま広い地峡のような地形の鞍部を渡って向かいの小尾根に

登り返す。

明確な尾根となってしばらく進んだところで休憩を入れる。

K堀さんの足の少し調子が悪いらしい。

風が少し出てきて寒く感じるようになってきた。

登り勾配が徐々にきつくなり、3人の間隔が開いてくる。

右から来る尾根に合流すると霞沢岳の大きな展望が眼前に迫る。

みんなで大休止とする。


 
 

晴れてはいるが薄らと雲が広がっている。

ここからは東側に大きな雪庇が出ており、尾根の東側に近づかないよう注意。

迫る白谷山山頂直下は一際大きく東に雪庇が張り出していて圧巻。


  

一旦緩くなった尾根は痩せて急となる。

スリップしないようにピッケルを一歩一歩確実に決め、山頂へ。

狭い山頂からは展望雄大。平湯温泉街もよく見える。

焼岳の山体が一層大きくなってきた。

 
 

白谷山から白谷山・焼岳との鞍部へ

K堀さんは狭い山頂と東に張り出す雪庇に落ち着かないようだ。
早く行こうと言うことになり、
10分もせず出発。

白谷山からの北方稜線も東に雪庇が続く。

朝からの日照りで雪は幾分沈むようになり歩き難い。

雪稜には縦に微妙に色の違う筋が走っている。
そのあたりには縦に深い割れ目が隠れていて要注意だ。

 

周囲の風景は雄大だが足元の注意は怠れない。みんな黙って歩む。

何度か深い穴に足を落とし脱出に疲れる。

そのうちK堀さんが落ちて膝を捻ってしまった。

痛むとのことでしばらく休む。

  

歩く早さを落として進むと、稜線が急な角度で先細りになっている。
その先は深く切れ落ちているように俯瞰できる。

稜線の西側の斜面が広いので、O藤さんがそこに下りて横から観察する。

O藤さん曰く、『主稜は相当急な傾斜で落ちている』とのこと。

みんなでそこから同じように見てみると、そう、どこを降りるのだろうか??

稜線の東側を手前から巻く案も出たが高度感が強く怖そうだ。

まずは落ち着こう。

細くなった稜線先端へとピッケル、アイゼンを効かせて慎重に下ってみると・・・・・。

なんだ、思ったより急ではない。バックステップで問題なく行けそうだ。

横から見ると切れ落ちているように見え、みんな錯覚した。
無難にみんな急なところを降りた。僅か距離で15mほどだった。

次第に緩やかになった尾根を進む。

尾根がやや左に進路を変えるピークで県境主稜を離れる。

 

高度差180mの斜面を1,879m凹地の東の鞍部を目掛けて駆け下りる。

正面の焼岳が前方の斜面で次第に隠れて見えなくなり、シラビソの樹林の中の鞍部に降りた。

この鞍部から凹地一帯の地峡状の場所は風の通り道となっていた。

風の通らない場所にテントを張ることにする。

鞍部の東側、一段下がったところにいい場所があった。

風は当たらずまずまず快適だ。

テントからは霞沢岳や安房山がよく見える。

テントを張り終えると午後3時半過ぎ。

テントの中で飲み物やおしゃべりでのんびりした時間をそれぞれ過ごす。

今回の食料係はH内。野菜たっぷりの豚しゃぶ。

量が多すぎたのだろうか??? みんな食べきれない!

8時就寝。

夜は風も無く、良く眠れた。外の星空は見ることなく終わった。
夜半からは月夜で明るくなった。

 

【行程2日目】行動時間 7時間00 天気 晴のち時々曇り

白谷山・焼岳との鞍部6:509:20焼岳10:3011:50白谷山・焼岳との鞍部12:2013:00細池13:1013:50中の湯

 

白谷山・焼岳との鞍部から焼岳へ

今日もいい天気だが、朝から少し薄雲が広がっている。

 

焼岳への往復はテントに荷を残置して、軽装備で出発。
出発は昨日と同時刻だ。

鞍部からそのまま正面の尾根に取り付く。

K堀さん先頭でまずは比高40mほど登る。

その先は緩く広い斜面が続き、やや右側に進む。

また急な登りとなり、70m程を耐えると、P2124の複雑な台地の南端に着く。

ここからH内先頭でP2124の南西にある凹地を左から回りこみ、P2124のすぐ北の鞍部を乗り越す。なかなか複雑な地形で面白い。読図もばっちりだ。

その鞍部を乗り越すと焼岳へと続く斜面が眼前に迫る。

良く見ると左の谷間の標高2,200mあたりから噴煙が白く噴きあがっている。

 

硫黄の臭いが漂ってくる。

台地を東に進む。P2124の東北東にある凹地を左下に眺めながらその東に出る。

この広い鞍部で休憩。

今日も日差しが強いが、全般に薄い雲が広がり遠景はやや霞んでいる。

この鞍部からは一段上の棚状の台地まで標高差150mだ。

県境をまずは忠実に辿る。

鞍部からスキーの跡が残っており、急なところでは歩いた跡が残っている。

次第に背後の台地とその先に白谷山の三角形が見え出す。

乗鞍岳も見えているが霞んでいる。

 

雪は締まっていて、アイゼンを効かせて高度を稼ぐ。

尾根の右手は木の無いすっきりとした浅い沢が続く。

やがて樹林が切れ、尾根は終わる。

広い雪の斜面となりただ上部をひたすら目指す。

みんな適当な間隔をあけ好きなところを登る。

 

突然斜面は終わり、平坦な棚に登り着いた。風が当たり少し寒い。

この棚からはどこから行っても焼岳まで登れそうだ。

みんなで話し、正面を登ることにする。最短ルートだ。

残雪がうまく繋がっており、容易に登れそう。

まずは2330mコブのすぐ東側に登る。

そこから真っ直ぐに三角点を目指し直上する。

だだっ広い雪面を一歩ずつ着実に進む。音も無く静かな時間。

3人が適当な距離をおき進む。

 

標高2,400m前後は結構急傾斜で高度感があり爽快。

真っ直ぐに歩くには意外と意識しないとブレるものだ。

ぴったり三角点のあたりに着いた。三角点は雪で埋まっているようだ。

 

焼岳山頂で展望を楽しむ

正面に噴煙が見え、その後ろには奥穂高から吊り尾根、前穂高岳が見える。

そして去年夏に今回のメンバーで登った明神主稜の岩稜がその右に続く。

笠ヶ岳も目立つが、今年は真っ白ではない。
残雪量は全般に今年は少ないようだ。

  
 

10分後にK堀さんが、そして15分後にO藤さんが山頂に到着。

無事アカンダナ山、白谷山、焼岳と三山が縦走できた。

それから外輪山を東に行くと中の湯から登って来た3人連れに出会う。

登山口の状況など山の情報交換をした。

彼らはスノーボードで来ており、中の湯からそのままストレートに尾根を辿って来たとのこと。

その後、外輪山の切れ目からスノーボードで焼岳の火口原に向かって崖の急斜面に突っ込んで行った。あっという間、ほんの15秒ほどでもう火口原に降りついている。

すごいことをするものだとみんなで感心。

周辺の山々の展望を十分楽しみ、なんと1時間10分も過ごした。


 
 

焼岳からテントへ戻る

下山は外輪山を少し北西に進み、三角点の真西にある池を経由する。

もちろん池は雪で埋まっており、だだっ広い雪面を下る。

日差しで雪が多少腐ってきている箇所もあるが快適だ。

登りの時に目にした噴煙の場所を覗こうと小尾根の張り出したところに寄る。

噴煙は見えるが吹き出し口はさすがに距離があり見えなかった。

台地の縁を辿り一周、もと来た踏み跡を辿って急な尾根を下り鞍部へ。

この鞍部でしばらく休憩。このあたりは樹林が綺麗だ。

ここからは来た道ではなく、P2124の南側を西に最短距離で進む。

微妙な凹凸がありやはり複雑な地形だ。

下りは早く、焼岳山頂から1時間20分でテントに戻ってきた。

 

白谷山・焼岳との鞍部から中の湯へ

30分でテントを撤収し、中の湯へ向け出発。アイゼンも収納。

下りだしてすぐに大きな熊の足跡があった。

その後何度も熊の足跡と交錯しながら緩くてだだっ広い斜面を下降する。

ほとんど平坦に近い感じで、森の中を進む。

日陰になっているため、雪は沈まず快調に進む。

1時間も掛からず細池に着く。



ここだけ樹林を抜け出ている。

面白い地形で、山々に囲まれた静かな平坦地だ。

昨日登った県境稜線が見渡せる。

一度テント泊まりをしてみたいと思わせるなかなかいい雰囲気の場所だ。

最後の風景を楽しんだら細池の先の地峡状を緩く登り、鞍部を越す。

その先は右に急斜面を巻く立派な道となり、どんどんトラバースしていき

旧国道に出る。

除雪された国道をあとは辿るだけだ。

途中で中の湯温泉の方に出会った。

国道をたどらずそのまま斜面を降りるほうが早いと教えていただく。

次のカーブからショートカットして中の湯温泉に降り、今回の縦走を終えた。

温泉で1時間後のタクシーを予約。我々だけの貸し切りで湯浴みを楽しんだ。


 

計画では中の湯を起終点にして周回する予定だったが、平湯から中の湯へと変更した。入山口と下山口は離れているほうが変化に富み充実感がある。

天気にも恵まれ楽しい縦走となった。みなさまありがとうございました。

posted by: horiuchi | 北アルプス | 13:38 | - | - |-
2013春合宿:西穂高岳
5/2〜5/5:西穂高岳本峰目指して CL楠堀,SL宮本,梅比良,日南(安佐岳友クラブ)

今年の春合宿は,結局4人だけのパーティーになってしまいました.それならそれで親密度アップでよろしい?

5/2の晩に小谷SA(外部から徒歩で入ることができる)で落ちあい,一路東へ向かう.予想以上に快調に進む.

5/3
早朝,宮本さんお得意のJapanese Fast Food in 高山で朝食を済ませて,新穂高ロープウェイ乗り場に向かう.

駐車場
駐車場からの眺めもすばらしい ロープウェイ乗り場
乗り場には早くもたくさんの観光客が押し寄せている.これから一挙に2156mの高地へあがる.鉄塔を通過する度にゴンドラが大きく揺れて歓声が沸き上がる.

ロープウェイを降りると
降り場に到着すると北アルプスの峰々の勇姿が間近に一望できて,これを見に来るだけでもいいなと思うほどだ.

今日は寝不足解消のため,西穂山荘まで行って休憩?いや,予定では雪上訓練のはずだが・・・.スパッツだけ着けてそのまま進む.4,5歳くらいの女の子,お父さん,おばあちゃん3世代パーティーなど,なかなか和気藹々とした雰囲気に満ちている.天候は上々で,これはいい.下りでやや苦戦するものの,アイゼン無しで西穂山荘まで約1時間15分で到着.

快調な登山道
西穂山荘まで 西穂山荘
天幕の申し込みをして,その間に日南さんは戻って後続部隊の荷物を取りに行ってくれた.

4人そろったところでテントを張って,とりあえず何をする?あまりにも動いていないから,せめて丸山まで・・・.梅比良さんを残して3人で丸山に向かう.梅比良さんがその間に食事(いわゆるおつまみ)の支度をしてくれるとのことで期待して丸山へ.西穂山荘周辺なら人は多い.中には軽装の人もやはり潜んでいる.稜線に出ると風が強く,一気に体感温度が低下する.いくら天候が安定しているとはいえ,考えものだ.

西穂高岳方面を眺める
 西穂高方面
丸山にて
15分程度で丸山に到着.西穂独標からその先のルートが一望できて,登高意欲をかき立てられる.梅比良さんが待つテントへと帰ることにする.帰ってみると,うまいおつまみが完成していた.ということで第一次宴会?を開始して,翌日に備える.となりのベテランパーティーは,それ以上の宴会モード炸裂だった.合唱あり,笑い声あり,一旦静かになったかと思うと再び宴会モード,いつ終わるともしれぬエンドレスかと思っていたら,19時にはぴたりとやんだ.我々も20時過ぎには就寝に入る.

5/4
4時起床,計画通りだ.周りは比較的静かで,ゆっくり出る人が多いのだろうか.お茶を飲んで,簡単に食事をして,出発の準備にとりかかる.この季節,テントはそのまま張っておいてもよいそうだが,なるべく早く戻ってきて撤収してほしいとのこと.スコップのシャフトなどを使ってテントが飛ばされないようにする.

出発の朝
 出発の朝
6時過ぎに出発.梅比良さんは独標までが目標.他の3人は本峰を目指す.
今朝は比較的気温が高かったようだ.テント内部はちょうど0℃くらいだった.しかしまだ朝なので雪はしっかりしまっている.

 丸山の梅比良さん
丸山まであっという間に到着する.ここから雪斜面を登っていく.が,お兄ちゃんひとりがピッケルももたず,鎖チェーンの簡易アイゼンで降りてくる.どこまで行ったのやらと思う.

天気は昨日ほどではないにしても,上々だ.斜面をゆっくり登っていく.宮本さんのアイゼンがはずれる.不調なようだ.日南さん曰く,「独標までだなあ」.日南さんとふたりかあと思う.
 
西穂高本峰目指して


登高中

独標 独標着
およそ1時間ちょっとで独標に到着する.女性一流クライマー?梅比良さんの誕生だ!宮本さんも到着する.

 独標1 独標2 独標3

アイゼンは何とかなるということで,宮本さんも本峰を目指す.梅比良さんは予定通りここまでで,待機または他のパーティーと下山することとなった.続々と独標に人があがってくる.梅比良さんにツェルトを渡して,本峰を目指す.

独標からの下りと登り返し
 独標からの下り 独標から先

独標の下りを慎重に下降し,次の小ピークに登り返し,独標をふりかえって写真を撮る. ふりかえれば独標 ピラミッドピーク

その先の下りはロープ5mmを宮本さんが出して降りることにする.日南さんはすらすらと下降して行ってしまった.もたついていると,日南さんは次のピーク上部に達していた.独標から50分ほどでピラミッドピークに到着.宮本さんはアイゼンの調子が悪いようで,針金で固定して,やや遅れ気味だ.

  その先

本峰までの道のりがすっきりと見える.頂上には既に人が立っている.ゆっくり確実に登り,ピラミッドピークからからおよそ1時間で頂上に達する.北アルプスが一望できる.お約束の,グルコサミン体操を行う.

本峰直前!
 宮本さん 宮本さん2 頂上直下 頂上の日南さん 本峰にて

日南さんが「バリエーションの西尾根だ」と教えてくれたルートを見ると,150m程下に人が見える.単独者が登ってきているが,かなり疲れている様子だ.じわりじわりと登ってきた.知り合いらしき人が見に来ていて,登頂成功を喜んでいた.テルモスから飲み物を差し出すと,「これ全部飲んでいいですか?」と.そして一気に飲み干す.宮本さんが差し出した水もごくごく飲み,お菓子も口に放り込む.ヘルメットにGoProのカメラをつけ,一眼レフのカメラをもってあがってきていた.いやぁ,重そう.私と同じTherm-a-RestのZ Lite Solというマットを使っていた.「いやあ,これ暖かくていいんですよ」.このふたりが実は広島出身者ということで,5人広島県人が頂上にそろって,盛り上がる.

単独者
 単独者

この方の映像はこちら:http://www.youtube.com/watch?v=z6CIVEUxA1U

20分過ぎから私たちも映っています.

日南さんに高度障害の兆候が出ているようなので,早々に下山に入ることにする.宮本さんは針金が切れてしまったらしく,その補修を行いつつ下山となった.西穂山荘までおよそ2時間.梅比良さんも他のパーティーと下山していた.西穂山荘から往復5時間半程度でした.

西穂山荘で昼食を取ることにする.これが効いたのか,ロープウェイ乗り場まで快調に進むことができた.
 昼食

一路平湯キャンプ場に向かい,テントを張って,平湯の森の温泉に向かう.かなり混雑していた.そして,キャンプ場近くのレストラン「あんき屋」でビール三昧となったのだった.

5/5
この日も早起きして,高山で朝食をゆっくり取って,広島に帰ってきました.無事に帰ってくることができて,感謝です.

posted by: kussan | 北アルプス | 19:47 | - | - |-
日高:エサオマントッタベツ岳〜カムイエクウチカウシ山縦走(またしても断念)

CL楠堀,木村(ま)

昨年の夏に計画していた日高のエサオマントッタベツ岳〜カムイエクウチカウシ山までの縦走に再挑戦することにした.直前の北鎌断念から広島に戻って,二日は完全休養に充てることにして三日目に軽くトレーニングしたが,予想以上に疲労が取れていない.そう簡単には取れなくなってしまったのだと自覚した.事前に木村さんにはトレーニングをしっかり行っておいてもらうように伝えていたが,実際には自分の体力不足を懸念していたというのが本音だろうか.それに応えてくれた木村さんには感謝.
なおルート等についての情報は,季節,天候等の影響を受け,日々変化するものであり,絶対的なものではありません.

8/17〜18
8/17に広島空港ーJRで帯広入りする.これで夕方になってしまうので,特になにもしない.事前に送っておいてもらった熊対策スプレー(1万円前後)とそのホルスター,ガスカートリッジをホテルで受け取る.

18日は結構慌ただしい.最終の食料調達,パッキング,タクシーの手配(翌朝と帰りの予約)をしなければならない.帯広市内の長崎屋で食品を購入し,ホテルで仕分けしてパッキングする.ここでいくつかの荷物を置いていくことにする.タクシー会社まで出向いて,翌朝5時にホテルまで着てもらい登山口まで行ってもらうことと,下山後,ぴょうたんの滝の登山センターまで来てもらうことなどを地図を見ながら確認する.

8/19
約束通り5時前にはタクシーが着いていた,余分な荷物はホテルで預かってくれることになった.登山口まではおよそ1時間かかる.登山口は,トッタベツ川沿いにあるトッタベツ林道とエサオマントッタベツ川沿いにあるエサオマントッタベツ林道の交差点であるが,その数百メートル手前で道がふさがれている.6号砂防ダム工事現場であるが,この時季は登山用車両と工事車両も入っていて混雑している.

6号砂防ダム
6号砂防ダム工事現場

ゲートから10分ほどでエサオマントッタベツ林道の分岐に着く.

エサオマン林道入り口
エサオマントッタベツ林道入口

やぶの中のエサオマン林道
エサオマン林道を進む

1時間ほどで入渓ポイントに着く.どうやらここまで昔は林道があったようだが,すっかり荒れ果ててしまっている.

入渓ポイント
入渓ポイント

沢靴に履き替えて,入渓する.2年前にカムエクに挑戦した時は,八ノ沢の中州状になった場所の巻き道を如何に探すことができるかどうかということを学んだ.エサオマン川を丁寧に溯行してもたどり着けるが,時間がかかる.慎重に沢を溯行しながら,両岸に目を凝らす.結論的には,カムエクの八ノ沢ほどの深い渡渉はない,巻き道の目印はほとんどが小さなテープで,上流に行くと石が積んであることが多い,などが分かった.また,エサオマン川の巻き道の大半は小沢を利用していることも分かった.

僕は色弱で,赤系統の色に弱く,おまけに最近は目がわるくなったこともあって対岸にあるテープ類はほとんど見分けられない,木村さんの眼力に頼りながら進む.

6時間半ほど掛かって,997m分岐に着く.テントが一張り張ってあった.

997地点
通称山スキー沢出合の997m分岐地点

この分岐をあとにして,1時間ほどたったところで失敗を犯してしまう.枝沢に入り込むことには気をつけていたが,1100mあたりで右側から流れ込んでいるやや水量の少ない沢が出てきた.その沢との分岐には石が積んであった.本来ならここで地図を出して確認すべきであったが,そのまま右の沢に進んでしまった.しばらく進むと,前方に予想もしていなような滝が現れた.ザックを置いて偵察する.巻いて登れないことはないが,登ったあとにどうなっているかが問題だ.もし更に強烈な滝でも出てきたら進退窮まってしまうかもしれない.下降支点を取れるかどうかも判然としないし,何しろこんな滝は認知していなかった.地図を出してやはり右に入ったことがあやしいと気づく.戻ることにして,約1時間のロス.
戻りながらテープや積み石を見てやはり間違いであったことを理解する.やがて熊フンも現れる.

熊フン
熊フン発見

ところが,再び滝が現れた.この滝も認知していない.この滝は,この上部に続く有名なナメ滝の最下部にある三段の滝で,ネット上でも報告している人がいるが,しっかりと把握していなかった.ここも結論から言えば,大半の人が滝の右側(つまり川の左岸)の巻き道を使っている.しっかりした巻き道がかなり下からついていて,この滝を直接見ることなく上部へ進むことができる.ガイドツアーもけっこう入っているから,この滝自体はあまり紹介されないのだろうか.下から見れば右岸のやや緩やかなスラブ状が取り付きやすく見えるので,そのまま進む.

滝現る1
滝出現!この写真は実は二段で,この写真の上部にもう一段控えている.

滝現る2
一段上がる

一段上がったところから草付きを巻いていくことにする.結構滑る.ガイドツアーでここは通らないだろうなあと思いながら,やはり逆側なんだろうなあと思う.

ナメ滝1
ナメ滝下部

ナメ滝2
よく紹介されるナメ滝の様子

ナメ滝3
実際には意外と厳しいナメ滝

ナメ滝は,意外と厳しいと思う.長さ400mなどと紹介されている(もっと長く感じる!)が,北東カール下部の沢から三段滝まで高低差は220mはあったから,結構厳しい.実際には大半巻き道がついている.

ところで滝を巻いた直後から突然と疲労の度合いが高まってきて,足が動かなくなってきた.槍と同じになってしまった.右の沢に入って間違った時に,地図を出して確認しなかったのも,結局は疲労していてどこかでめんどくさいなあと思ったからではないかと反省した.

カールまでそれほど遠くはないが,行動時間は17:30を目処にしていたのでそれに間に合わないかもしれない.木村さんがテントをもっていたので,17時になったら先に行って,カールにテントを張って,余力があったら降りてきてくれるように頼むことにする,情けないようだが,二人で解決するしかない.
17時になったので先に行ってもらった.実際には木村さんがテントを張っているところで僕も北東カールに到着した.カールにはガイドつきのパーティーがいた.およそ11時間かかってしまった.エサオマン頂上付近から落石があった.
疲労困憊だったので,早めに休んで翌朝に備えることにした.夜は少しだけ星が見えた.

カール着
北東カール!

8/20
当初の予定では,北東カールで夕食をとって,その後稜線まであがってテントを張るつもりであったが,それができなかったので今日はがんばっておきたい.
稜線はガスに埋まっている.北東カールからは,稜線につながっているいくつかのルンゼを登ればいいわけだが,4本程度のルンゼが想定されている.

カールルート図
カールルート概要

エサオマンへの直登は,とても太刀打ちできそうにない.最も使われているであろうルートは,合成写真の黄色のルートである.赤のルートは最上部がかなり急であるとの情報があった.青はエサオマンの南にあるジャンクションピーク(JP)付近へ至るルートであろう.ここも結構使われている.今回,青と黄色のルートの間には水量の多い沢が流れていて,一部が滝状になって水が落ちていたが,秋になって枯れたら登ることができるかもしれない.

どこを登ってもよかったが,木村さんと話して青のルートを取ることにする.青のルートは,ルンゼに入る前に二手に大きく分かれるが,右手のルートは大きめの石で埋まっていて,見るからに落石が怖い.左手を選ぶ.

ルンゼ1
ルンゼの様子

ルンゼ2
ルンゼ上部

ところがルンゼに入ると,岩がかなりもろいことが分かった.簡単にはがれ落ちる,一つ一つ安定しているかどうか確認しなければならないし,落石を引き起こさないようにもしなければならず,緊張する時間が続く.ルンゼ上部も細かく左右に分かれている.予定では,稜線まで1時間とみていたが,1時間半を経過した.稜線まで高度差はまだ50mはあるだろう.このあたりから木村さんのペースが極端に落ちてきた.一歩を踏み出すのに相当時間がかかっている.このままのペースではまだ1時間以上掛かるし,このペースで進むのはリスクが高い.縦走するためには,エサオマンを諦めなければならないだろうかと思い始める.
更に時間が経ったが,木村さんのペースは更に落ちてきた.2時間経過したところでルンゼを諦め,ルンゼの左壁を登って草付き・やぶの台地状に上がることにした.この先前進出来なければ撤退することにする.
台地状に上がり,灌木のやぶの中を上に向かって進むが,これでは時間がかかりすぎる.一旦ルンゼの壁方向に移動して,台地状の端あたりの草付きを進むことにする.ここも不安定であることに変わりはない.が,この草付きを木村さんが難儀することになり,結局は撤退を決断することにした,あと30mほどだったろうか,稜線までは.

下降方法を考えなければならない.台地状の中を探ると,小沢が見えたものの,予想通り下部は滝になって降りることはできそうにない.仕方なく灌木に支点をとって,登ってきたルンゼに降り戻るしかない.幸いルンゼの中にテラス状になっている場所があるのは分かっていたので,その付近に降りられるように支点をとって,懸垂下降で約10m降りることにした.

懸垂下降
懸垂下降で脱出

結局4時間ほど彷徨してカールに戻ってきた.この日の行動は諦めて作戦会議とした.その後の話の中で,実は木村さんが想定していたルートが黄色ルートであることが判明した.彼女の勘違いと言えばそれまでだが,コミュニケーション不足を反省した.ザックも重すぎたのかもしれない.お互いの力量を見誤っていた部分も多々あった・・・.更に下降中に左目を虫に刺されて,木村さんのまぶたがかなりふさがってしまった.

8/21

翌朝
翌朝

晩から天候が回復するとのことであった.快晴とまでは行かなかったが,かなり回復した.縦走は諦め.エサオマンだけ登ることにした.木村さんの目のこともあり,体調不良を前提として行動することにした.黄色ルートを進む.

ルンゼ再び
再びルンゼへ

黄色ルートのルンゼ入り口までは問題ないが,やはりルンゼに入れば不安定で,壁は簡単にはがれ,落石も怖い.難易度が高いと感じるよりも,危険度が高いと感じる.結構やっかいだ.最後は右に分かれたルンゼを登り切って,1時間弱で稜線にあがることができた.

稜線1
稜線!

ガスが濃いので,下降ポイントを見失わないように地形を頭にたたき込んで,北上してエサオマンを目指す.赤ルートの稜線との合流ポイント付近はひらけていて,確かに赤ルートの最上部はかなり急で,ここからの下降はやめておいた方がいいだろうと判断する.
そして,エサオマンのはずである登りに入り,すぐに開けた場所に出た.ガスが濃く,周りの地形が分からない.高度計を見ても,二人とも50m程低く出ている.ここには頂上である痕跡が見当たらない.地形図を見ると,どうやらまだ先の可能性もある.

頂上1
間違って通過してしまったエサオマン頂上

先に進むと急にハイマツがうるさくなってきた.疑いながらこのハイマツを辛抱強く進むが,周りの地形は相変わらず判断出来ない.

ハイマツ
ハイマツが濃くなる

しばらくすると一瞬ガスが薄くなり,この先にもピークらしきものが見えないことが分かる.そんなに遠いはずはないと思いながら,もうしばらく進むと,はれたガスの中から北カールが見えてきて,やはり進みすぎてしまっていたことに気がつく.エサオマンを越えて,西に延びる枝尾根に入り込もうとしていたのだ.一気に理解して,戻ることにした.

北カールを望む
北カールが見える


エサオマンへ戻る
ガスの中のエサオマン

目前のエサオマン
目前のエサオマン

カール上部
エサオマン頂上から見た北東カール上部.上部の傾斜が厳しいのが分かる.

エサオマンをバックに
エサオマンをバックに

遠くにカムエク
遠くカムエクが!

ナメワッカ?
ナメワッカ?

エサオマンの頂上には小さな小さなテープが枝に巻かれていただけだった.遠くまで日高の山並みが一望出来るが,山座同定は思いの外むつかしかった.
さて,しばらく頂上を楽しんでから下降に入る.登ってきた黄色ルートを下降する.ルンゼを登れたこともあって木村さんにも余裕が生まれたようで,「このくらいならそのまま降りることはできる」というが,「このくらいだからこそ」とロープを出してクライムダウンしながら下降することにした.といっても,単にバランスを崩さないようにする程度のもので,基本的には自分の能力で下降することを伝えて,クライムダウンに入った.結局4ピッチでルンゼ入り口まで下降出来たが,やはり落石は相当に危険であった.テントを出発してから6時間掛かった.
この日はテントをたたんで,997m分岐まで降りることにしたかった.ところで,ナメ滝や滝の下降という問題もまだ残っていた.テントをたたんで休憩し,1時間後に出発した.ナメ滝に入ると,主に上部は右岸に,下部になると左岸に巻き道がついていた.

ナメ滝下降
ナメ滝下降

3時間ほどかかって,997m分岐にたどり着き,幕営した.

8/22
5時半に出発した.実はこの日も問題があった.タクシーの問題だ.カムエクまで縦走する予定であったので,タクシーに迎えに来てもらう場所を変更しなければならないが,携帯は絶望的だ.下山後にトッタベツ川林道の入り口まで約13Km程度はある.どこまでいったら携帯が入るか不明で,どこかで電話を借りなければならない.巻き道を探しながら快調に進む.下山とともに集中力が低下したので途中で思い切って30分ほど休みを入れながら進む.沢の淵にも飛び込んでみた.入渓ポイントは簡単に見つかってひと安心.6号砂防ダム工事現場の人たちは,昼時で昼寝していた.林道をとぼとぼ進む.果てしなく続く林道.そして,やってきたのは工事車両の車だ.これにヒッチハイクを試みて,結局5Km程度は乗せてもらって,ドコモが通じる場所まで連れて行ってもらった.1時間ほどすると,ようやくタクシーがやってきて,無事帯広へと戻ることができた.

雑感もろもろ
1.ルート確認など,もう少ししっかりコミュニケーションをとっておくべきだったか.
2.ゲレンデとかジムに行ったらもちろん木村さんの方が登れるんだろうなあと思いながら,自然環境で登ることの意味を思い知らされた.
3.沢の溯行は長く単調であるものの,ずっと緊張を強いられることは間違いない.僕独りで巻き道を探すことは困難なので,独りで行ったら大変だろうなあと思う.


posted by: kussan | 北アルプス | 23:46 | - | - |-
またしても断念-槍ヶ岳北鎌尾根
CL久保田,SL楠堀,南場

一昨年は豪雨で,昨年は私のアキレス腱断裂や他のメンバーの仕事の都合などで断念した北鎌尾根に急遽参戦することにしたのは,7月に入ってからであった.タイトルの通り結果的には断念することになったが,判断としては無難だったか・・・.

8/10〜11
晩に広島駅近くに集まり,近い山域のパーティーと途中まで一緒に移動する予定であったが,道路状況を鑑みて三人だけ先に進行することにした.寝不足のままアカンダナ駐車場に到着する. 4年前に登った時よりもザックの重さを抑えてあるが,結局は取り付きの北鎌沢でどれだけ水を汲むかによるのだと思いながら進むことにする.
明神館,徳沢園,横尾山荘と快調に進む.これが実はかえってよくなかったのかと後に反省する.槍沢ロッジあたりまで問題なく進むが,このあたりで雨交じりの天候になり,雨具を着ようかどうかで迷うことになる.ここには欧米人の姿が目立つ.ビールを買って前進.ババ平はなぜジジ平ではないのだろうかと思いながら様子を見てみると,やけに人が多い.そして,その先から雪渓が広範囲に渡って残っている上を進む.

 槍沢雪渓1 槍沢雪渓2

雪渓上を進む.今年は雪渓が大きい?

いよいよ大曲(槍沢から水俣乗越への分岐)が見えてきた.2年前にはここから水俣乗越まで1時間10分ほどで登っている.さてここで失敗を犯す.2年前の時間が頭から離れずにいたのがよくなかった.この一年すっかり体力は落ちてしまって,右肩上がりだったのは体脂肪率と体重だけかと思えるほどであったのに,結局今年もまた1時間5分で登ってしまった.水俣乗越につくと,西岳方面からやってきた御年輩のグループが休憩中だった.

 水俣乗越

水俣乗越にて.

彼らの情報によると,「天候が相当に悪化するから,下山を勧められ,下山することにした」とのことであった.もともと天候は不順であるとの予報であったからどうしたものかと思う.やや遅れてきた久保田さんを交えて話をする.プランとしては,
1.誉められたものではないが,水俣乗越付近で待機
2.ババ平まで降りて待機
3.北鎌沢出合まで行って待機
4.断念

が考えられたが,天上沢はガスで埋まってよく見えない.北鎌尾根も時折その姿を見せる程度だ.先行パーティーが天上沢に降りていったのは,すずの音がして分かった.個人的には天上沢に降りてみて,ダメなら2年前同様に帰ってもいいかと思っていたが,結構あっさり却下されてしまった−. ということで,東鎌尾根から槍に向かうことになった.残念.天上沢には3人の影がかすかに見えた.
ところが,この東鎌尾根に入ってから急激に体が動かなくなった.しまったと思ってももう遅い,大曲から水俣乗越までの登りでオーバーワークになってしまったのだ.南場さんは日頃のトレーニングの成果が出て身も軽く,私と久保田さんの遙か前を進む.結局水俣乗越からヒュッテ大槍まで2時間45分を費やす.そして,「もうここにしましょう!」という提案もむなしく殺生小屋に行ってテント泊を目指すことに.この最後の12分があまりにも長く感じられた.

 ヒュッテ大槍

やっと見えたヒュッテ大槍.

幕営準備をしていると,急激に体の寒さを覚え,これはいかんと思って着替えをする.結局下からもってきたビールはかろうじて口の中に詰め込むようにして,すぐに就寝に入る.予想通りその晩は熱が出た.濡れた衣服を頭の下にしておいたが,ホットタオルのようになってしまった.用心して飲んだ風邪薬と解熱剤を信じて眠り込む.

8/12
翌朝は快晴,皆しまったと思ったはずだ.北鎌沢出合にいればアタックできたはずだと.戻るほどの余裕はないので,とりあえずは槍に登ることにする.用心して飲んだ薬のおかげか,体調は前日同様にまで回復した.

 快晴の二日目

快晴の二日目.

ザックをデポして槍の穂先に登る.4年振りの登頂も感激は薄い.北鎌尾根は綺麗だなあと思いながらも,ひとつもパーティーの姿を確認できなかったことになぜかがっかりした.

 槍から北鎌尾根

槍ヶ岳頂上からの北鎌尾根.

槍の穂先を降りて,西鎌尾根,双六小屋,鏡平経由で下山することに決定.しばらくすると,なぜか木製の松葉杖をストック代わりに登っている御年輩の女性とすれ違う.

 西鎌尾根を進む

西鎌尾根を進む.

西鎌尾根から見る北鎌尾根の写真などもあまり見たことがなかったので,眺めのいい場所では立ち止まってじっくり見入る.樅沢岳付近には小さな雪渓が残っていたんで,お約束の練乳をかけてかき氷にする.やはりうまいものはうまい!

 西から北鎌尾根

西鎌尾根から見た北鎌尾根.

最後は双六小屋への長い下りを降りて休憩!と,左のブーツの中に石ころが入ってしまったらしく,左足が痛い.仕方ないなあと思って脱ごうとするが,何かが靴下に引っかかって脱げない.よく見ると,なんと釘がブーツを貫通して刺さっているではないか!こんなことがあるのか?幸いにして足に怪我はなかったが,これは何かの陰謀ではないのかと.
テントを張るのだから僕はここで終わりと思っていたが,二人ともまだ進むという.この先テント張れる場所は随分と先ですよと言うと,鏡平小屋の宿代の分をここでビールにまわそうということになって,結局は双六小屋で幕営して,ビールに飛びつくことにする.さすがに小屋のビールを飲み干すことはなかったが.この日も早々に就寝する.

8/13
ガスが濃い,今にも雨になりそうな気配だ.スタートとともに雨が降り出したりやんだり,「雨具着たらあがる,脱いだら降る」法則にはまる.

 雨中の船出

雨中の船出.

それでも雨の中順調に下っていく.やはり南場さんがかなり前を先行する.雨の中を慎重に鏡平から小池新道を下っていく.と,ここでも失敗する.秩父沢を渡ってしばらくすると,小さな石ころに左足を乗せてしまってねんざしてしまう.やってしまった−と思いながら,いつもテーピングテープをザックに入れておいたことに感謝する.痛み止めを飲んで,軟膏を塗って,とりあえずはテーピングを施す.雨に濡れてうまくはできなかったが,なんとか固定はできた.すぐに車道に出てほっとする.あとはわさび平小屋から新穂高温泉へと無事に下山した.道中ずっとつづけていた「グルコサミン体操by世田谷自然食品」をやって終わり.バスに乗る時にはあやしい台湾人の相手をしてくれたバス会社の女性ににやりとして,新穂高温泉をあとにする.

 新穂高温泉

新穂高温泉.

この後はアカンダナ駐車場,神の湯,高山市内の「ちとせ」で焼きそばを食べるというゴールデンルートで広島へ帰る.

雑感もろもろ
1.初日に天上沢に降りていたら,二日目にアタックできただろうか?僕と久保田さんの体力からして槍までたどり着けなかったか?ルートを効率よく見つけることができたら可能であったとは思うが,結果的に天候悪化したから稜線上で幕営になったらいやだっただろうなあ.判断のむつかしいところだ.

2.やたらと左足に災い?が降りかかった気がする.左のアキレス腱も切ったらかなりしんどいことになるから,これは何かの陰謀なのだろうかという疑念を振り払えない.

3.山ガールよりもイケメン?の山ボーイがやたらと多かったのには驚いた.山ガール同様,皆似たような姿格好だが,若者復権の時代なのだろうか?
posted by: kussan | 北アルプス | 20:07 | - | - |-
夏の北アルプス〜表銀座縦走〜
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日時   H24年7月25日(水)〜28日(土)
メンバー CL諏訪(安佐岳友ク)、倉嶋、脇田
コース  25日 上高地〜槍沢〜殺生ヒュッテ
     26日 殺生ヒュッテ〜槍が岳〜東鎌尾根〜西岳ヒュッテ
 
     27日 西岳ヒュッテ〜大天井岳〜燕山荘
     28日 燕岳〜中房温泉へ下山  
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【1日目】
待ちにまった夏の北アルプス、女子3人の縦走紀行です。
24日の夜に広島を出発し京都から深夜バス<さわやか信州号>で上高地へ。

6:50上高地を出発。涼しくてびっくり!15℃とは、なんとさわやかな朝なんでしょう。


9:40横尾へ到着。
いよいよここからが私は初のコースなのでドキドキです。
K嶋姉さん、S訪姉さんは既に何度も経験のあるコース。いつも頼りにしっぱなしです。しっかりついていきます!この日のために3か月、トレーニングしてきたから!
 

沢沿いの道が続き、ところどころに滝の天然のクーラーがひんやり〜






ニッコウキスゲ


トリカブト

槍沢ロッジを越え、ババ平のテント場を越えると・・・


キャー雪渓だ!今年は雪が多いー!そうです。


一応、軽アイゼンはお姉さんたち持ってきたけど、そんなに長い雪渓じゃないのでつけなくても歩けるよと降りてきた登山者の方にお聞きし、いざ出発。




山に囲まれてるなあ〜。
先も山、山。ゴールの槍がなかなか見えてこないけど、振り返ると自分たちの通ってきた道が見渡せることで確かに進んでるんだと、実感できます。


黄色、白、原色で生き生きと咲く花たちが登りのキツさを癒してくれます。

シナノキンバイ

大万木山では見そこねてしまったサンカヨウも見れてうれしい!



は〜。やっと天狗原への分岐。標識に出会えるとほっとします(^^;)



上に上に上がるにつれ、岩、岩のガレ場に。
○マル印を手掛かりに一歩一歩行きます。ザックの重さが身にしみる・・・


この後、ちょっとしたハプニングがありました。
槍の小屋が見えてきたところで、その少し前から脚がつり気味だったK嶋さんの脚に、頻繁に痙攣が起き始めだんだん進むのが難しくなってしまいました。
幸い小屋まではあとわずかだったので、S訪リーダーがK嶋さんのザックも担いで先に小屋へ知らせにいったところで、しばらく前から同じくらいのペースで歩いていた二人組の方たちが、なかなか私たちが上がってこないということで心配して降りてきてくださいました。
同じペースで歩いてもらいながら殺生ヒュッテまで一歩一歩歩くことができ、揃って到着できました。
本当にありがとうございました。


「槍の肩の小屋が見えてからが長いよ」と、出発前に会の方たちに聞いていたこと、身にしみて分かりました。長かった・・・!


でも、ふだんは見ることのできない、高い山の上からしか見れない景色が、ここまで来てよかった〜としみじみ思わせてくれました。



【2日目】
6:50殺生ヒュッテ出発
ピーカン!すっきりした青空で、昨日はガスってた槍の穂先もクリアに見えます。
富士山も。K嶋さんの脚もすっかり回復して、元気いっぱい!登っていきます。


槍を目指してスタート!




うんうん、ちゃんと登ってきてる。

さあ、槍ヶ岳山頂を目指して!北アルプスの山々が下に見えます。




天にかかっているようなハシゴを登ったら・・・


8:46到着、イエイ!


この時間頂上はとってもすいていたので、景色を見たり写真をとりまくったり、見える山々を教えてもらったり、ここが良かったよと聞いたり・・1時間近くゆっくりしていましたね。






360°の大パノラマ、忘れられません。


降りてからは、西岳を目指して東鎌尾根を通っていきます。
槍を左に眺めつつ、そこに連なる北鎌尾根を眺めながら思いをはせつつ、まったく飽きない風景でした。


チュチュチュっとイワヒバリが寄ってきます。人懐こくて、何度も撮影チャレンジさせてくれました。この後ライチョウも出てきてくれました。


長いハシゴを通過。こういうところ大好き〜☆楽しーい




この日は昨日とうってかわりとっても暑かったので、水ももうすぐ尽きてしまいそうなくらい・・・ひーひー登りました。「この草みずみずしくておいしそう・・・」「もうすぐよ」「着いたら絶対ビールよね」励ましあったり、沈黙になって妄想しながら、一歩一歩頑張って登りました。

なんと、小屋に着いたら冷えたトマトを売っていました!
トマトとビールで乾杯です(^^)/




小宴会の後は、自炊です。しっかり4日分、担いできましたね。
なかなか日が沈まず少々暑いけれども外で食べるのはおいしいですね☆

槍が岳に沈む夕日。雲が多めだけれど、きれいなグラデーションです。
毎日違う色合いなんでしょうね。いろんな空の色を見てみたいです。



4:00
真夜中に満天の星☆☆を見るつもりだったのが、起きそこねてしまい、起きたら朝焼けが始まっていました(TT)
天の川は見れなかったけど、残っている星と夜明けが見れてよかったです。



【3日目】
6:50出発 この日も快晴です!今日は、大天井を通過して燕までを目指します。
アップダウンも少ないコースときき、カメラ片手にるんるんで進みます。

お花畑が青空によく映えるなあ〜







左には槍を眺めながら・・・





惚れ惚れしてしまうかっこよさです。


「ピヨピヨ」ライチョウのヒナが!!


よちよち歩く姿がとってもかわいかったです。
お母さんが心配そうに鳴いていました。親鳥の声は、猫のようでした。
やや多動気味なヒナたちがすぐ親鳥から離れ、あちこちでちょろちょろしていました。



さあ、大天井ヒュッテを過ぎるといよいよ登りへ。

「ここはコマクサが群生してるんだよー」とS訪さん。よーし

あった、あった♡





振り返ると、昨日から歩いてきた山なみが一望できます。
こんなに歩いてきたんだ、私たち。充実感というか、わあーすごいなあという気持ち。縦走っていいですね!!

大天井岳に到着でーす


次は燕を目指して。ルートがずっと見えます。S訪さん、素晴らしいコースをありがとうございます(♡♡)






高山植物もいっぱい。花盛りです。7月下旬、ほんといい時期なんですね。

コマクサいっぱいでコマクサロードと名付けました。


トレイルラン!有名な選手かもしれない!とS訪さんが言っていました。



大下りの逆(大登り)の後だけど、小屋が見えるとピッチが速くなったK嶋さん(笑)どんどん差がついていってしまいます。HWAC恒例のゴールが見えると水断ちでわたしも頑張ってついていきます〜

「かんぱーい」

最後の夜の燕山荘はとてもきれいで、快適で、気持ちの良い小屋でした。
つい「今日はもういいよね」と自炊もサボってしまい、ビールとおでん、おつまみでわいわいトークが炸裂です。


【4日目】
最終日は、燕岳を目指して。


天気が4日中もってくれるなんて、なんてラッキーなんでしょう。

日本のカッパドキアみたい?!奇岩がいっぱい、燕岳です。


至るところが自然のアスレチック♪はしゃぎました。







空に向かってイルカが上を向いているようなので「イルカ岩」というようです。

この日の昼過ぎから天気が下り坂になるかもという予報が・・・
槍には笠雲がかかっており、積乱雲やうっすらした雲などいろんな雲の共演が始まっていました。O藤さんの気象講座、もっとしっかり学んどけばよかった!山でいろんな雲を見たらまた興味深さが広がったので、改めてまた学習しまーす。


さて、最後は3大急登といわれる、合戦尾根を一気に下ります。
途中の合戦小屋でスイカをぱくつき、元気をもらってかけ下ってきました。土曜日ということもあり、登ってくる人たちとっても多かったです。


最後に振り返ってみて、今回は自分にとって初めての長距離縦走ということもあり、緊張感いっぱいで臨んだ山行でした。GWの涸沢以来、隔週のペースでボッカや岩トレを続けてきた効果を実際に足と体で感じました。目標を課してトレーニングを続けていくこと、とても大切ですね。あと応援してくれる人がいることは、しんどくなった時に今までのように気持ちが弱気にならなくなったということで本当に有り難いことだと、身にしみて感じました。ありがとうございました!
posted by: wakky | 北アルプス | 21:11 | comments(0) | - |-